お菓子


1.Douceurs du Sud (ドゥースー・ド・スッド) - 南仏のお菓子


Calisson d'Aix (カリソン・デクス) エクサンプロヴァンスのカリソン


砂糖コ-ティングされたアーモンド・ペーストのお菓子。本場はエクサン・プロヴァンスです。大抵、ひし形の容器に入って売られています。私の母は結構好きなんですが、アーモンド・ペーストの味が苦手な人には難しいかも。好き嫌いがわかれる味みたいです。

●購入場所
1) 旧市街市場近くの「AUER」。ニースで一番老舗のお菓子屋でチョコレートも有名です。オペラ座からコーサレヤの市場(旧市街)に行く道の途中にあります。
2) Carrefour(カルフール)、Monoprix(モノプリ)など、大手スーパー
3) おみやげ屋

●hiroさんからのお話(2002年4月のご旅行)
.....カリソンというお菓子は、皇太子妃・雅子様が好きなお菓子で、浩の宮様にも食べさせたお菓子としても有名だそうです。私は、結構おいしいと思ったけど、ホント日本にない食感と味ですね。


Fruits Confits(フリュイ・コンフィ) フルーツの砂糖漬け


カラフルな色のフルーツが砂糖漬けにされています。見ているだけでもワクワクしてくるので、旧市街の市場に行ったら是非ご覧になってみてくださいね。

●購入場所
1) 旧市街コーサレヤの市場
2) 旧市街市場近くの老舗「AUER」

そのまま食べるのは甘すぎていまいち好きではないんですが、オレンジピールはチョコレートでコーティングするとおいしいです。細かく切ってケーキやブリオッシュの生地に入れてもグー。


Nougat(ヌガー)


白いのとこげ茶の2種類。よく見かけるのは長細い長方形の形のものですが、それよりも、一口タイプに小さく切られたものの方がおいしいです。プロヴァンス産のはちみつを使って作られていて、中にナッツが詰まっているからか、甘すぎずいくらでも食べられそうな感じ。私が好きなのは柔らかいタイプのNougat mou(ヌガー・ムー)。

●購入場所
ニースとプロヴァンスを両方周る人はニースじゃなくて、本場プロヴァンスで購入されることをお勧めします。(正確にはMontelimar(モンテリマール)という街が本場です。)市場やお土産屋など、わりとどこでもあると思います。

●ニースなら
1) 旧市街コーサレヤの市場
2) 旧市街の中のあちこちにある南仏菓子のお店
3) 旧市街市場近くの老舗「AUER」。
4) スーパーの名産品コーナー。


Orangette(オランジェット)



オレンジピールの細切りをチョコレートでコーティングしたものです。栗のおばあちゃんがよく作ってくれた懐かしのおやつ。オレンジの香りがチョコレートとマッチしてさわやかです。

●購入場所
1) チョコレート屋さん 2) 旧市街の中のあちこちにある南仏菓子のお店
3) 旧市街市場近くの老舗「AUER」
4) スーパーの名産品コーナー



2.Gateaux de fête(ガトー・ドゥ・フェット) - お祭りのお菓子


Ganse de Carnaval(ガンス・ド・カーナバル)


カーニバルが近づくとパン屋に並び始めるお菓子。うちの栗の子供時代のように、おばあちゃんやお母さんが家で作ってくれるという人も多し。パン生地を揚げて粉砂糖をまぶしただけなのですが、何故かウキウキする食べものです。カーニバルだからかな。。。生地にオレンジの花水がほんのりと香ります。色々な呼び名があって、ニースではBugne(ブーニュ)と呼ばれることも多いです。発売期間は1月終わり頃からカーニバルの終わり頃まで(大体2月いっぱい)。ニースの昔からの素朴なお菓子を食べてみたい人は是非どうぞ。この時期はTOMO家の定番おやつとなります。

●購入場所
パン屋さん。グラム売りなので、まずは100g(ソン・グラム)で味見してみるのが良いかも。



Galette des Rois(ガレット・デ・ロワ)


(南仏ではフルーツの砂糖漬けなどを飾った王冠ブリオッシュ型も人気があります。)


キリスト教のしきたりでエピファニー(公現祭)を祝って食べるケーキです。エピファニーは(1月6日)、「謁見節」と言われることもあり、東方三賢者がイエスを見つけたという日だそうです。(MARIMOさん、ありがとう!)

ガレットは、アーモンドペーストを中に詰めたタルト型のものが一般的ですが、南仏にはブリオッシュ型も売っています。ブリオッシュ・パンの生地に果物の砂糖漬けなどが飾られている素朴なパン菓子。生地の中にも砂糖漬けが入っていることもあります。やみつきになるおいしさなんですよ。この時期友達と集まる時は、必ずと言って良いほど、これがデザートになります。

伝統としては、テーブルを囲んでいる人の中で、一番年が下の人がテーブルの下に入ります。誰かがガレットを切り分け、テーブルの下から一つ一つガレットが誰に行くかを指示します。見えないから不公平はありません。ガレットの中には人形が1つに乾燥ソラマメが1つ入っています。自分に割り当てられたケーキの中に人形が入っていた人が王様(ロワ)になります。紙で出来た王冠をかぶり、女王(レンヌ)を指名し、女王になった人も紙の王冠をかぶります。乾燥ソラマメがケーキに入っていた人は次回のガレットを買う役目。公現祭に一回だけ食べるというのではなく、1ヶ月の間は何度でも食べるようです。

発売期間はクリスマスを過ぎた頃から1月いっぱい。買える場所はパン屋、スーパー、ケーキ屋など。小さなサイズのものも売っているので、この時期にフランスにいらっしゃる方は是非お試しください。



3. 13 desserts de Noel (トレーズ・デセー・ドゥ・ノエル) クリスマスの13のデザート



プロヴァンスではクリスマスに13個のデザートを食卓に並べるのが伝統です。キリストと12人の使徒を思い出すために13という数になったそう。元々は真夜中にあるミサに、各々の家族が一つずつデザートを持っていって、ミサが終わってからみんなで食べるという習慣からきているのだとか。

基本は、オイル・ポンプというブリオッシュタイプの大きなパン(pompe à huile=ポンプ・ア・ユイール)、ヌガー(白とこげ茶の両方)、4種類のドライフルーツ(アーモンド、干しいちじく、干しレーズン、くるみかへーゼルナッツ)。後はその家庭によって好きなものを加えていくそうです。

ニースではあまり聞かない伝統なのですが、義理の妹のご両親がマルセイユに住んでいることから、我が家でも13個のデザートをそろえるようになりました。ヌガーを忘れてしまったのが残念だけど、妹がマルセイユの実家からオイル・ポンプをもってきてくれたので何とかまとまった感じです。

上の写真、右奥から時計回りでご紹介します。1.コーヒー味のバタークリームのブッシュ・ド・ノエル(木の幹の形をしたクリスマス・ケーキ)、2.干しアンズ、3.シガレットと呼ばれるタバコ型の薄焼きクッキー、4.みかん、5.カリソン(白いひし形。エクサン・プロヴァンスの名物菓子。詳しい説明は上記参照のこと。)、6.干しいちじく(トルコ製が一番おいしい)、7.チョコレート(赤いリボンがかかってる金色の箱)、8.9.10.11.ナッツ(くるみ、へーゼルナッツ、ブラジル・ナッツ、アーモンド)、12.なつめやし、13.食卓の中央にでーんと陣取っているのがプロヴァンス名物のオイル・ポンプ。オレンジ・ウォーターの香りがかすかにうれしいブリオッシュ。生地にオリーブ油が入っているのが特徴です。



4. Fougasse Mentonnaise (フーガス・マントネーズ) マントンのフーガス



お友達の西垣さんから、マントンのフーガスがおいしいと聞いたので、レモン祭りの時に買ってきました。下調べをして、「VERMEULEN」というパン屋さんに行きました。(13, rue Saint Michel, 06500 Menton)。箱の中からオレンジのフラワーウォーターの香りが漂ってきてウットリ。店員さんがしっかり包装してくれたので、安心して持ち運びができました。

家に帰ってきたら、まずは撮影!(笑)。写真を撮るために、箱を開けてフーガスを取り出すと、娘が箱に残った赤と白のツブツブを目ざとく見つけ、口に放り込みました。ミント菓子のTICTACみたいな味がするとか。でも、なんで赤と白なんだろう。お隣モナコの国旗は赤と白だけど、それは関係ないだろうし。。。

次は試食です。オレンジのフラワーウォーターの香りがふわ~っとして良い感じ、、、なんですが、それだけではありません!アニスの香りもします。ほほぉ。しかも、生地にはレモンの砂糖漬けや干しぶどう、松の実なんかも入っていて、食感もグッド。表面にかけられた粉砂糖や紅白のツブツブは甘すぎるのでは、、、と思いきや、意外とよく合ってます。単なるブリオッシュかと思っていましたが、そうではありませんでした。感激!

16年もニースに住んでいて、マントンには何度となく行っているのに、フーガスの話を聞いたのは今回が初めて。新しい出会いってうれしいですね。西垣さん、どうもありがとうございました!