Opera de Nice・ オペラ座


ニースは、パリほどではありませんが、それでも比較的あちらこちらでコンサートやリサイタルがあります。
料金も日本に比べると信じられない位安いので、興味のある方は是非どうぞ。
教会、美術館、ホテルなどで開かれるコンサートなどは場所の雰囲気も手伝ってとても素敵なのですが、
個人的に一番のお勧めは、やっぱりオペラ座です。
1月の季節限定菓子ガレット・デ・ロワに入っていた陶器製のニース・オペラ座)

L'Opera de Nice(ロペラ・ドゥ・ニース)

4/6, rue St.Francois de Paule
(コ-サレヤの市場に入る道。海の近くです。)
tel.04.93.13.98.53.(総合)04.92.17.40.40.(予約)
チケット売り場はオペラ内。火曜日~土曜日の10時から5時半まで。
http://www.opera-nice.org/ (仏語)

数年前からの改装工事がようやく終わって外装が新しくなりました。外から見るとあまり豪華ではないのですが、中に入ると内装の美しさに心を奪われます。音響もミラノのスカラ座に負けず劣らずという話。

オペラだけでなく、クラシック・バレエ、クラシック音楽のコンサートなど常に開催されています。

オペラの席は大体千円から一万円、バレエは一番高い席で3500円前後、コンサートになると2500円前後です。

ちなみに、オペラ座ではなく、教会などでのミニ・コンサートや普通の歌手のコンサートのチケットはFNAC(フナック)で直接買うのが一番無難な方法だと思います。FNACのチケット売り場はジャン・メドサン大通りにあるデパート「Nice Etoile(ニース・エトワール)」の3階。エスカレーターのそば。ボックス型になっています。Salle NIKAIA(サル・ニカイア)という超大型コンサート会場のチケットはカルフールやギャラリー・ラファイエットのチケット売り場でも買うことができます。

オペラ鑑賞報告 (2008年4月Senaさん)

4月の頭にニースに初めて旅行する際、オペラが好きなので、オペラ座でマノンを見てきました。到着したその日にオペラ座に行き、だめもとで翌日のチケットを聞いてみたら、(一番安い席でしたが)普通に買うことができました。びっくりしたのは、夜8時スタートなのに、6時半に来てね、と言われたことです。「なんで!?」と思ったのですが、チケットをみると、自由席だったのです!6時45分くらいに行ったら、既に20人くらい並んでました。小屋が小さい分、声がよく響くし、お客さんも気さくな人ばかりで(フランス語はあまりわからないので、大した会話はできませんでしたが)、楽しいひとときでした。

バレエ鑑賞報告 (2002年12月TOSHIさん)

.....12月26日、27日、20時開演のCENDRILLON(シンデレラ)公演のラスト2日間に行ってきました。席はorchestre K20&L20。センターの上手通路側です。オーケストラ・スツールの割には比較的見やすかったです。チケットはニース在住の友人に頼みました。1枚34ユーロでした。

オペラ座のチケットはフナック(ニースにある大きな本屋)では買えないようですが、電話で予約ができることが後にわかりました。オペラ座に問い合わせをしていたのですが、返事がきたのが友人に頼んだ後だったので。。。予約ができる電話番号は04.92.17.40.40。(多分カードでのブッキングで当日窓口引き換えだと思います。オペラ座の入り口を入って左側に受け渡しカウンターがありました。)

服装はベルベットのスカートのスーツでした。オーケストラ・スツール(平土間
と言ってるのですが)以外なら、別にジーンズ以外ならいいんじゃないでしょうか。平土間のチケットの時は一応スーツ(パンツスーツを含む)で行きますが、いわゆる日本人のOLさんの服装で充分だと思います。27日は子供も多くて、普通の服装の人が多かったです。いわゆる、女性はスカートにセーターもしくはジャケット。男性はまあ普通のパンツにジャケット。若い子はジャケットではなくセーター姿でしたし。。。イタリア人のおば様達の一行がいたのですが、そこは皆様毛皮のコート着用でしたね。でも大体ちょっとしたお出かけ着程度に思えました。パリのガルニエ、ロンドンのコベントガーデンの週末のようなドレスアップした女性は見かけませんでした。これがオペラだともう少しドレスアップした女性が居るのでしょうね。

参考までに、ニースに来る前にパリ・バスティーユでパリ・オペラ座の公演を見たのですが、1階席後方で普通の服装の方が多かったです。ガルニエの方がドレスアップしたお客さんが多いようでした。夏にガルニエに見に行った時は、平土間席で週末公演だったので、一応ノースリーブの黒の比較的長めのワンピースにしました。(これは正解でした。周りはドレスアップしたおじ様、おば様ばかりだったんです。)

でも、ほんと手ごろな料金ですよね。パリで見るパリ・オペラ座の半分!日本に比べるとう~ん、バレエ団にも因りますが日本のバレエ団を見る場合の半額程度、海外のバレエ団の演を日本で見る場合の3分の1から4分の1かな。

そう言えば、休憩時間にバーに行ったのですが、飲み物を外には持って出れないのですね!コーヒーもって廊下に出ようとしてお兄さんに駄目だよ、って注意されてしまいました。でもあそこの雰囲気も良かったです。

ニースにオペラ座バレエがあるって、あまり知られてないですね。バレエ・ファンで知ってる人は少ないと思います。それもネオクラッシックをやってると言う事も。マッツエクやベジャール(実は大好き!)、ハンブルグバレエ団出身と言う
ダンサーが多いので、興味深いです。......

ニースのオペラ座の楽しみ方(by CABOTINさん)

オペラ座の豪華さでは客席数の少なさと環境のオペラ度の高さで、モナコが世界一でしょう。(ベルサイユ宮殿のそれは番外)。モナコでは客席の方がオペラしていることもあります。

客筋は国王や王女、中東やギリシャの大金持ちやF1レーサーとその愛人、亡命貴族、今しがた隣のカジノで全てを失った紳士、モナコに住む有名テノール歌手たちなどなど。そのうちの何人かと知り合い出ないと居心地が悪い程度の狭さです。終演後のお食事は、となりのデュカスさんのレストランでしょう。(注・言わずとしれたモナコが誇る美食レストラン「LOUI XV」)。オペラの前に乗りつける車も自分で運転していくわけにもいかないし・・庶民にはなやましいことが多いのが難点です。

それに比べてニースのオペラは気が張らずに穏やかに楽しめます。おすすめです。しかも、開園直前まで隣で海水浴も可能。席数が多いせいかチケットは安い、響きもかなりよいほうです。

ニースのオペラ座での楽しみ方は三通りあります。

1.豪華にバルコン枡席を買い占める。

日本の値段から観るとたいしたことはなく、相撲の桝席の数分の一です。安上がりに贅沢ができます。終演後はオペラ座近くのコーサレヤにあるレストランでも予約しておけば完璧。特別な催しものでないかぎり、服はスーツで十分です。

2.自分が出演する。

これは限られた人たちの場合ですが、楽屋や奈落の汚い雑然としたところから(とくにここは汚い)、突然金ぴか舞台に出ると、不思議なトリップ感があります。

3.おすすめは天国席(いちばん上の安い席)。(服はジーンズ)

なんといっても、通のおじさん、おばさん解説してくれる。泣きの場面では鼻汁ハンカチも貸してくれる。しかも、ここからはシャンデリアを間近に見られる。オペラでも700円以下だと思います。高所恐怖症の方や首に疾患のある方は(ずっと下を見ているので)、避けた方が良いです。場合によっては舞台の半分しか目視できないが、音と想像力でおぎなえます。または、角度の違う席で二度見るのも一興。暗い狂乱の場では、舞台のすぐ背後にひろがるはずの青い地中海をそうぞうすると、なかなかシュールな楽しみ方ができます。

各幕間には各階のBarに直行します。一階のBarだとシャンペン、天国のBarではパスティスなどを頼むのが正式。天国席の土・日曜日の午後公演では、終盤、天井を通して旧市街の教会の鐘の乱打が聴けます。「トスカ」などの場面にはまると最高。しかし、誰のせいか、はずすこともある。すると「へたくそ」などと変なヤジがとぶ。

オーケストラ、特に低弦は客席からは見えないので、オペラ向かいのカフェで飲んできている・・・こともある。連中の酔いがまわるのもこの終幕の頃。めでたく主人公が殺されるか、亡くなったあとは、夜ならオニオンスープを食しに出かけましょう。

夏場はオペラは閉館、かわりにシミエ(マティス美術館近く)のアレーヌ(円形闘技場)、古代遺跡でバレエやオペラが上演されることがあります。夏でも薄いセーター程度ご持参ください。できれば座布団も。ここでの格別な楽しみ方もあります。「アルルの女」などでは本物の羊の群を通過させることもあります。しかし、リハーサル通りに「すっ」といったのは見たことがない。ま、リハーサルもやってないのでしょうが・・その「ちんたらさ」がお楽しみです。屋根はないので雨天中止、中止かどうかは行けばわかります。

南仏では天候以外の理由でも、ときどきいろんな気まぐれでコンサートが当日に中止されます。演奏家がワインを飲みすぎた、演奏家組合のスト(多い)、演奏家の奥様が駆け落ち、昼のリハーサルのあと楽器を放置したので、日光浴で楽器がバラバラになってしまった・・など、どれも私は経験済みです。

中止になっても怒るのは野暮ですので、かっこよくお引き取りください。




最終更新日.....2008年4月18日