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あやぴーの成長日記
2003年11月(4歳3ヶ月)

(幼稚園で描いて来た絵。「あやちゃんとママ」)
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11月3日(幼稚園再開) 11月5日(フランソワとの一日) 11月8日(ごめんね) 11月9日(トントンの家に行く) 11月11日(フレジュスの大きな動物園) 11月12日(再会) 11月19日(冒険の一日) 11月25日(ごあいさつ) 11月26日(フランソワと) 11月27日(雨) |
11月3日(幼稚園再開)
秋のお盆休みが終わり、今日から再び幼稚園である。いつものように7時半起床。今朝はフィットネスのクラスがある私があやぴーを幼稚園にまで送っていった。あやぴーは少し恥ずかしそうにクラスに入っていき、アシスタントのロレットおばさんにスペインで買ったクッキーを渡した。「まあ、おいしそうなクッキー!」と喜んでくれたので良かった。子供達を見回すと、どの子もみんな大きくなった感じがする。
私はその足でフィットネスのクラスに行き、1時間汗をかいてから家に戻った。出かける前に回しておいた洗濯機から洋服を取り出してお庭に干し、乾いた洗濯物をたたんでしまい、お昼ご飯の下ごしらえをしていると、あっと言う間にお昼のお迎えの時間になってしまった。
幼稚園から家までの道では、珍しくあやぴーがおしゃべりだった。返事をしてもらえないと知りつつも、懲りずに「今日は何をしたの?」と聞いてみると、「粘土とお絵かき!」という元気の良い答えが返ってきたのだ。今がチャンス!矢継ぎ早に「誰と遊んだ?」と聞くと、「あのね、ニラニー。でもね、ニラニーはおなかが痛くなっちゃって、お父さんが迎えに来たの。」と話してくれた。「かわいそうにねぇ。じゃあ、途中でおうちに帰っちゃったんだ。」と相槌を打つと、「うん、おとうさんと一緒に帰っちゃったの。幼稚園でおなかが痛いってねてたから。。。」とちょっとしょんぼり。「ニラニーが帰っちゃってから誰と遊んだの?」と話題を変えると、「テオ!テオと一緒に遊んだの。」とまた元気になった。
旅行から戻ってきてあやぴーはちょっと人見知り。誰かと話し出すまでに15分はかかる。途中で近所のおじいさんに話しかけられたのだが、とうとう一言も口を聞かなかった。あと10分待っていたらしゃべったんだろうけど。。。
あやぴーのリクエストにより外のテラスでお昼ご飯を食べる。玄米の五部づきご飯、鶏肉の唐揚げ、トマトのサラダに、ひじきとにんじんとこんにゃくの煮物。久々に食べる和食はおいしい。あやぴーもたくさん食べてくれた。ご飯が終わるなりテレビを見に行き、いつものように「ハム太郎」が終わってから家を出て幼稚園に向かった。靴下を履かないでサンダルで行くというので、まぁいいかとサンダルをはかせる。念のため、「寒くなったら靴下履くんだよ!」と靴下を上着のポケットの中に忍び込ませておいた。幼稚園に入るのにぐずるかとドキドキしていたのだけど、全然ぐずらなかった。それでも心配でそーっと後ろからのぞいていると、あやぴーは中庭のすべり台に行き、列の一番後ろだったクラスメートのウィサルの前にそそくさと横入りした。「むむっ!(怒)」と思ったが、飛び出していくわけにもいかない。これ以上の悪態を見ないために、見張りは止めて、さっさと家に戻ることにした。
夕方幼稚園にお迎えに行くと、久しぶりにクラスメートのサラのママに会った。前に先生や幼稚園への不満をたくさん言っていたのだが、色々考えるところがあったらしい。何とPTAになったそうなのだ。文句を言うだけでは能がないし、いろいろ心配だからという理由だとか。すごいなー。自分なりのこだわりや教育論がある人と話すのって発見があっておもしろい。過激な発言や過剰に思われる反応があっても、よくよく話を聞いてみるとその人のバックグラウンドや人生上の経験があってのことだったりして、人は簡単に判断できないものだとつくづく思う。自分の価値で人を計ることはできないと言うか。。。うちでは私も栗も学校嫌いなので、幼稚園には衛生、安全、学習と言った最低限のことしか求めていないのだけど、自分の時間を割いて学校のためにと頑張ってくれる両親のおかげで子供達の環境が改善されていくことには感謝している。
クラスから出てきたあやぴーは手に紙を持っていた。幼稚園で書いたものらしい。裏にちゃんと「AYA」とサインがしてあった。「これはお花で、これは木で、これは家で、、、」と説明してくれた。持参したオレンジジュースを飲みつつ家まで歩く。家でお義父さんちから持ち帰ってきた赤ちゃん人形を取り、ポカテラおばあさんの家に行った。あやぴーはおばあさんの家でもやはり15分の間沈黙していたが、それが終わるといきなりベラベラしゃべりだし、歌は歌うは、踊りは踊るはと、それはそれはにぎやかな祭りとなった。飴やグミをもらって大喜び。1時間ほどおしゃべりして、留守中に預けていた小さなバラの鉢をもらって家に帰ってきた。しばらくするとバカンス後初出勤日だった栗が疲れた顔で帰宅した。なんだかんだ言っても子供のパワーはすさまじい。
11月5日(フランソワとの一日)
今日は待ちに待った水曜日。フランソワがポカテラおばあさんの家にやってくる。朝の開口一番、「フランソワのところに行こう!」というあやぴーをなだめすかせ、ポカテラおばあさんの家にチェックの電話を入れた。もしフランソワが来なかったら、あやぴーがガッカリするだろうと思ったのだ。「大丈夫。予定通り来るわよ。そろそろだと思うんだけど、まだ来てないのよね。来たらそっちに顔出すわ。」と言うおばあさんのメッセージをあやぴーに伝えたところ、「家で待ってるのは嫌!私もおばあさんと一緒に待つ!」と言ってダダをこねるので、おばあさんの家に連れて行った。おばあさんはちょうど庭仕事をしようと思っていたらしく、快くあやぴーを引き受けてくれた。「TOMO、あんたはやることがあるだろうから、あやぴーは置いていきな。面倒みとくから。」と言ってくれたので、ありがたくお願いし、家に戻って仕事の続きをした。
しばらくして再び家を出た時に、フランソワを連れてきたママのナタリーとバッタリ会い、ちょっと立ち話をした。フランソワの妹ジャンヌも、もう6ヶ月。フランソワとは違い、金髪に青い目。ずいぶん大きくなったのでびっくりした。それから私はパン屋に向かい、戻ってきた時にポカテラおばあさんのテラスに寄ってみると、子供達はおばあさんと一緒にシャベルを持って庭仕事をしていた。おばあさんは、「あやぴーがね、おばあさんの家にはたくさんきれいなお花があって素敵ね。私はおばあさんが大好き。おばあさんはお花のようにきれいだわ。」と言って、ホッペにキスしてくれたんだと大喜びで話してくれた。普段あいさつのキスをしたがらないことで有名なあやぴーなので、かなり驚いたとか。
あやぴーにそろそろ帰らないかと促すと、「ママは一人で帰ってて。私はもうちょっといるから。」と言う返事。つ、つめたい・・(涙)。ポカテラおばあさんに訳すと、「そうだよ。TOMOは先にかえってなよ。お昼ご飯になったら連れて行くから。」と笑いながら言われたので、また一人で家に戻った。身軽でうれしいような、ちょっと寂しいような。。。
11時半過ぎに騒音が聞こえたので外に出ると、あやぴーが帰ってきたところだった。フランソワとポカテラおばあさんも一緒である。「あやぴーがうちで一緒にご飯を食べようとフランソワに言ってるんだけど。。。」とポカテラおばあさん。お昼ご飯の時間だけとは言え、盛り上がっているところで離れるのが嫌だったらしい。あやぴーの勝手な計画に、まずはお母さんに聞いてみないと、と、三人でやってきたのだ。
突然の事態に一瞬どうしようかと悩んだが、せっかくあやぴーがフランソワと食べたいと言っているのだし、冷蔵庫にはハムやトマトもある。パンもたくさん買ってきた。「いいですよ。よかったらおばあさんも一緒にどうですか?」と答えると、おばあさんは「いや、私は遠慮しておくよ。フランソワだけお願いするね。」と言って、一人で帰っていった。おばあさんはあまり塩分をとってはいけない体だし、確か食べれないものもいくつかあったので、家で食べる方がよいのだろう。それと、午前中の子供達の騒ぎに一息つきたいのもあったかもしれない。
あやぴーはフランソワに家に入る時は靴を脱ぐように指示した。うちではゲストは土足のままでいいのだが、あやぴーは自分が靴を脱ぐので、フランソワにもそう言ったのだろう。二人は、食堂兼居間に置いてあるおままごとセットや、おもちゃの電話やオルガン、粘土など様々なおもちゃで遊び、その間、私は急いで料理をした。
フランソワは「あのね、僕フライドポテトが好きなの。」とリクエストをしてきた。うちではあやぴーが食べたいものをリクエストすることはありえない。子供は出されたものを食べる、それが気に入らなければ食べるな、という考えなのだ。思うところはあったが、今日はたまたま貯蔵庫に中途半端な量のじゃがいもがあったことと、私も久々にフライドポテトが食べたくなったので、今回に限ってリクエストを受け付けることにした。ランチはハムとフライドポテトとトマト、玉ねぎ、ツナ、オリーブを入れたパスタサラダ。かりっとさせるために2度揚げたポテトは我ながらおいしくできて、子供達も大喜び。私はおさんどんに徹していたのでつまむ程度にしか食事ができなかったのだが、ふざけたり、おしゃべりしながら楽しく食べる子供達を見ていたら、なんともいえない幸せな気分になった。あやぴーは完食。フランソワは玉ねぎが好きじゃないそうで、パスタサラダをほとんど手つけずで残した。あやぴーは「おいしいのにねぇ。」と怪訝な顔だった。
フランソワはうちで昼寝をしていきたかったらしいのだが、あやぴーは一刻も早くおばあさんの家に戻りたいらしい。食事が終わるや否や、フランソワを説得して、おばあさんの家に戻ることになった。しかし、二人で行かせるわけにはいかないので私が付き添った。おばあさんはあまりにも早く子供達が戻ってきたので驚きの様子。食事の途中だったに違いない。申し訳なし。。。二人は居間のソファに腰をおろし、テレビでお昼の子供番組を見始めた。私はおばあさんにこれから一人で食事を取ること、後片付けを済ませてからまた来ることを話して一人家に戻った。
さささっと食事を済ませ、後片付けをし、洗濯物を干して、少しメールに返事を出していたら2時になってしまった。あわてておばあさんの家に向かう。二人はテレビを見終えて、居間でミニカーを使って遊んでいた。「今、オーブンで栗を焼いているから、焼き終わったらテラスに移動してみんなで食べましょう。」とおばあさん。私はキッチンでコーヒーを頂きながら少しのんびりし、子供達がうるさくなってきたので居間に移動して調停役を務めた。
栗が焼き終わったので、いよいよみんなでテラスに移動。テーブルの上にアツアツの焼き栗を置いて、「あちっ!」と言いながら皮をむいて食べた。甘くておいしい!本当は穴の開いたフライパンで焼くのだが、オーブンで焼いた栗も十二分のおいしさだった。ニースから車で1時間ほど北に行ったところにあるおばあさんの出身の村で拾ってきた栗だとか。太陽がぽかぽかながらもひやっとした秋の空気の中、わいわい皆でアツアツの栗を食べるのはとても楽しいひとときだった。ちなみに、この輪に入らない人が一人いた。それはあやぴー。栗が嫌いなのだ。私は苦労して作った栗ご飯を栗からもあやぴーからもボイコットされた悲しい経験があるので、今回も食べないだろうと思っていたが、やはり食べなかった。いくらおばあさんが勧めても、あやぴーは一つたりとも口にしなかった。おいしいのに。。。
フランソワとあやぴーはケンカと仲直りを繰返しつつ、いつものように車ごっこ、ボール遊び、土遊びなどをして午後を過ごした。その間私はポカテラおばあさんとおしゃべりしたり、持参した英語の宿題に目を通したりして、のんびりとした時間を過ごした。気が付くともう4時半。少し肌寒くなってきたので家に帰ることした。あやぴーは帰りたくないとダダをこねたのだが、一日遊んだせいでフランソワもあやぴーも疲れて興奮していたので、今回は私も引き下がらなかった。フランソワがおばあさんの家に置きっぱなしにしているおもちゃを自分の家に持ち帰るとあやぴーが言い張って、どう説明しても聞き入れないので、久々にお尻を叩き、無理やりおもちゃを奪っておばあさんに返した。おばあさんは「もっていってもらっても良かったんだけど。。。」と恐縮していたが、あやぴーはバカンスから帰ってきて態度が増長気味だし、「人のものを勝手に持ち帰らない」という基本的なことが判らないようでは困る。家までの道ではお尻が痛いと大泣きするので、泣き叫ぶならもっと叩くよ、と脅し、何とか家まで連れて帰ってきた。楽しかったが非常に疲れた一日だった。。。
11月8日(ごめんね)
朝一番で行って来たカーニュ・シュール・メールの食の祭典では非常に良い子にしていてくれていたあやぴー。家に戻ってお昼ご飯を食べ、午後は栗に遊んでもらったり、お絵かきをしたり、のんびりと過ごした。夕方近所の家具屋さんに家具を見に行ったときも、いたって普通にしていたのだが、夜になって電池が切れてしまった模様。もしかしたら、最近仕事でPCに向かうことが多い私への不満が爆発したのかもしれない。
お風呂を入り終えたあやぴーが私のところにやってきた。私は掲示板のお返事を急いで書いていたため、あやぴーが何をしているのかはよく見ていなかった。5分ほどして栗もお風呂から出てきたので、夕飯を食べる支度をしようとPCを閉めた時、あやぴーが右手にはさみを持ち、左手に私の仏和辞典を持っていることに気が付いた。あわてて仏和辞典を取り上げると、最初の方のページにはさみの切り込みが入っているではないか!私はあやぴーのはさみを奪い、「なんてことするの!」と怒鳴った。即座に泣き始めるあやぴー。はさみを取られてしまったこと、怒鳴られたこともあるだろうが、悪いことをしたとわかっているのも少しはあるようだ。怒られる前に泣くのは子供の常套手段なので、私はあやぴーが泣いても動じない。「はさみは本を切るためにあるものじゃないでしょう?これはママの大切な本なんだよ。どうして切るのよ!」と怒り続けた。あやぴーは救いのまなざしを栗に向けたが、「パパはママとあやの問題には立ち入らないよ。」と冷たく言われて、うなだれた。「あやちゃんの本をママがはさみで切ったらどう思う?」と聞くと、「あやちゃんの本、切らないで。」と泣くので、「そうじゃなくって。もしあやちゃんが本を切られたら嫌でしょう?自分がされて嫌なことは人にするもんじゃないわよ。大体、本を切るっていう行為が信じられない。」と、私は言い、「はさみの使い方がわからないうちは、はさみを取り上げることにします。もうちょっと大きくなって、切っていいものと切ってはいけないものの区別がつくようになったら返してあげるから、それまでははさみのことは忘れるように。」と宣言した。あやぴーは「はさみ返して!」とますます大泣きしたが、今回は譲りたくない。あやぴーの目の届かないところにこっそりとはさみを隠した。
栗に背表紙と本体が切れかかっている辞書を見せると、「年期が入った本は仕方ないよ。のりで貼れば簡単にくっつくと思うけど。」と言われたので、ちょっとムッとして、「簡単だと思うならお任せます。どうぞよろしく。」とお願いすることにした。
食事中は普通にしゃべってはいたものの、何となく怒りがおさまらない。大切に使ってきた辞書に傷を付けられたものも嫌だったのだが、あやぴーがしてはいけないことをわからないのが腹ただしかった。理性がいたずら心を止めなかったことだけでなく、私が怒りながら説明していたときもあまり理解を示していなかったこと。「本を切ってはいけない。」「人のものを痛めてはいけない。」、そんな簡単なことなのに何でわからないの?!とショックだったのだ。それでなくても、最近あやぴーは「自分がほしいと思うものは何でも自分のもの」という傾向が目に付いて、叱る機会が増えているのだ。。。
あやぴーがおとなしくスープを飲み終えた時、栗が「Aya, tu as demande pardon à ta
maman ?(あや、ママに謝ったの?)」と聞いた。あやぴーが「Oui !(うん。)」と答えたので、私はすかさず「嘘をつくんじゃない!謝ってないでしょう?!」と日本語で口をはさみ、その後は黙り込んだ。
あやぴーは少し前から嘘をつくようになった。嘘と言っても、「おもちゃ片付た?」と聞いた時の「うん、片付けたよ。」という答えを信じていたら、実は全然片付けてなかったり、「飴食べてない。」と言っていたのに実は食べていたり、、、とその程度なのだが、やはり許せない。相手をかばうための優しさから出る嘘ならともかく、どう考えても自分のための嘘ばかりだからだ。栗から「嘘つきは尻打ちの刑」と言うお達しが出てからは割と控えるようになってきたが、今回もやはり嘘をついた。。。
あやぴーが謝らないことも最近の私の不満の種である。自分に非があることなのに、いくら謝るように言っても頑として受け入れない。周りの人達は「まだ子供だからしようがないわよ。」と言ってくれるが、私自身はあやぴーがいくら子供でも謝るときは謝ってほしいと思うので、そのための駆け引きにはいつも苦労しているのだ。
色々なことを考えていると、栗が言った。「Aya, tu as vraiment demande pardon a maman ? Si tu mens, tu
vas avoir des fessee .(あや、本当にママに謝ったのか?嘘をついたらおしおきだよ。)」。すると、あやぴーは小さな声で「Non, je l’ai pas
fait...(謝ってない。)」と本当のことを言った。「Tu devrais presenter tes excuses à ta maman.(ママに謝らなくちゃだめなんじゃないかい?)」と栗が促したが、今度は返事がない。間を置いて、もう一度栗が、今度は声の調子を変えて言った。「Dis
« Pardon » à Maman.(ママに謝りなさい。)」
下を向いていたあやぴーの唇がようやく動いた。そして「ごめんね。」と言うなり、顔をくちゃくちゃにして泣いてしまった。私は「いいよ。」と許し、腕を広げてあやぴーを抱きかかえ、あやぴーは私の腕の中でわんわん泣き続けた。その様子を見ていたら私まで涙が出てきてしまった。謝ることは容易ではない。相手が怒っているときは尚更だ。でも謝らないといけない時もある。謝ることで相手の重かった心が解放されること、更には自分の心も楽になるということをわかってもらいたいと思う。
実はあやぴーが謝った時に私が真っ先に思ったことは、「あやぴーはやっぱりバイリンガルなんだなぁ。」と言うことだった。それまではパパとフランス語でやりとりをしていたし、Pardon(ごめんなさい)という言葉は簡単な言葉だからフランス語で言ってくるかと思っていた。しかし、彼女の口から出てきた言葉は日本語だったのだ。驚いた。
とは言え、今の時期は言葉の教育以上に、人間として社会で生きる上での最低のルールを教えることの方が大切だと思うので、これからも私達の葛藤は続くことだろう。でもそれは本人のためを思ってのことなのだ。大好きなあやぴーでも間違っていることは間違っていると教えてあげないといけない。一度でわからなければ、何回でも何回でも屈することなく根気よく教えていこうと思う。そして、自分の行動を今一度振り返ってみて、自分も同じことをしていないか考えることにした。子供は親のやることを見ていて、えてして親と同じように行動するからだ。私の反省点は物事の整理整頓をもう少し頑張ること。自分がものを出しっぱなしにしているのに、あやぴーに「おもちゃを片付けなさい。」とは言えないし、言っても信用性に欠けるはず。物理的な面での子育てとしては楽になってきたが、違う面で考えることが多くなってきたように思う今日この頃。。。
11月9日(トントンの家に行く)
私が朝起きると、その物音を聞いてあやぴーが起きてきた。もう昨晩のわだかまりはないようだ。お互い「おはよう」とあいさつして、一緒に上の階に行き、まだ寝ていた栗をおいて、二人でシリアルに牛乳という朝食を済ませた。普段ならメールチェックをしておきたいところなのだが、昨日のこともあり、今日はPCを開くのを止めた。「かるたでもする?」と呼びかけると、「うん、するする!」とあやぴーの目が輝いた。友達からもらったかるたの箱を開ける。まだ本当の遊び方はできないので、絵の札をちらばせて、知っている平仮名を見つけるだけ。それでもあやぴーはとても喜んで、一度終わると「またやろう!」と何度も何度も飽きずに遊んでいた。
今日は栗の弟夫婦の家にお昼ご飯をお呼ばれされていたので(tonton(トントン)はフランス語の子供用語で「おじさん」を意味します。おばさんはtata(タタ)と言います。)、家を出て、お義父さんを車で拾ってから、弟夫婦が住むアンティーブの街に向かった。あやぴーは前回車酔いでもどしてしまったので、お義父さんはかなり心配していたのだが、道が空いていたおかげで、無事アンティーブに到着した。
弟夫婦の出迎えにあやぴーは最初照れてしまってなかなか口を開かなかったのだが、一旦慣れるとものすごい勢いでしゃべりだし、ぬいぐるみを栗の弟に渡して自分の相手になるよう強要していた。あやぴーはトントンが大好きなのだ。
ランチは栗の弟が半日かけて作ったというファルシ。ニース料理の名物、野菜の肉詰めである。しかも、野菜によって中に詰めるものを変えたという本格派。弟の料理はとてもおいしくて、たくさんあったファルシはあっという間になくなってしまった。あやぴーはサラダをパスして遊びに行き、デザートの時にまた戻ってきて私達と一緒にケーキを食べた。
午後はタタと一緒にお絵かきをしたり、トントンとコンピューターでゲームをしたり(しかも栗が作ったゲーム)、一人絵本を読んだりして楽しい時間を過ごしたようだ。彼らのアパートはインテリアがとても素敵なのだが、あやぴーは中でもトイレが気に入った模様(笑)。何度も付き合わされて困ってしまった。
冬時間になったこともあり午後5時半には日が暮れて暗くなるので、4時半頃弟夫婦の家を後にした。いつもの通り、帰りの道であやぴーは熟睡モードに入り、家に着いて起こされてしまったので、しばらくはものすごく不機嫌にしていた。
11月11日(フレジュスの大きな動物園)
今日は第一次世界大戦の終戦記念日でフランスは祝日だったので、fairyさん一家と約束をして、みんなでフレジュス(Frejus)にある大きな動物園に行った。フレジュスはニースから約60キロ、カンヌからさらに西に行ったところにある。前もってカンヌの観光案内所で子供が無料になる券を手に入れておいたので、それをfairyさんにも渡して、準備は万全。(ちなみにこの券はカンヌだけでなく、ニースの観光案内所とか長距離バスターミナルとかホテルとかあらゆるところで手に入ると思う。参考のために入場料は大人10ユーロ。子供(3才から)6ユーロ。)
高速を走っている間、くもがどんどん立ちこめて今にも雨が降りそうな様子に心配していたが、動物園の辺りは何とか持ちこたえてくれそうな感じで安心した。心配していたあやぴーの車酔いも、お菓子を食べさせたりして、無事なにごともなく到着した。適当な場所に車を停める。車を降りた子供達はすぐそこにあった遊具コーナーに猛突進。あやぴーはブランコで遊び始め、まーちゃんはすべり台。「わざわざ動物園に来る意味がないじゃんか。」と笑ってしまった。
入り口近くには色々な種類の猿がいたので、早速餌をあげる。売店においてあるクッキーの1キロ袋のほかに、家から野菜のあまりを持ってきていたので、それを子供達に与えつつ、自分も少しばかりあげてみた。サン・ジャンの動物園の猿達はクッキーを食べないが、ここの猿達はクッキーも喜んで食べてくれた。小さなまーちゃんもパパに抱っこをしてもらいながらおそるおそる餌をあげていて、猿が食べると「キャッ!」と声を上げていた。猿のコーナーの近くにはは虫類のコーナーがあって、みんなワイワイ見ていたのだが、何故かfairyさんが一人はじにいる。どうやらは虫類が苦手らしい。大きなヘビやイグアナを見ないように遠くに立っている様子が愛らしかった。夫と子供達が猿、は虫類、鳥のコーナーから動かず、全然先に進まないので、声をかけて歩き始めることにした。
動物園はサファリコーナーもあるので結構広い。本当は車で走り、あちこちに停めながら見ていくらしいのだが、体育会系の栗と来たらそうはいかない。全て歩きで周ることが暗黙の了解なのだ。みんなが車で横切っていくなか、私たちはもくもくと歩いた。ぞうにクッキーを投げたり、ラマの大きな黒目に感動したり、鹿軍団の上下関係に驚いたり、ヤギの猪突猛進に鉄柵が壊れるんじゃないかと心配したり、、、寒かったけど、のんびり歩きながら色々な動物を見た。
最後に行ったのはもう数年前だろうか。前は動物達が放し飼いになっているところに入れたのだが、システムが変わったようで今は入れないようになっている。残念。それでも子供たちは「シママだ〜!(シマウマのこと。byまーちゃん)」と大喜び。元気良く歩いてくれた。繊細なまーちゃんは動物を恐がるかと思ったのだが、全く恐がることはなかったどころか、はーちゃん、まーちゃん、あやぴーの三人の中で、一番えさやりに熱心だったような気がする。
1時を過ぎたのでお弁当を広げることにした。我が家はバゲットにレタスとハムとチーズをはさんだサンドイッチだけだったので、fairy家の日本風お弁当にあやぴーの目が釘づけ。図々しくおかずをもらっていた。栗もおいなりさんに大喜び。子供たちは食事が終わるなり草原を走り回って、タオルを地面に敷いてそこでおやつを食べると言う得意のピクニックごっこをし始めた。大人はおしゃべりしていたものの、じっとしていると寒いので、席をたってまた歩くことにした。途中、口を開けてえさを投げ入れてもらうのを待っているお茶目なカバを発見。栗とfairyさんのご主人がクッキーを投げようとトライしたが二人とも外れ、何とこの私が一人、見事カバの口の中にクッキーを入れることに成功したのだった。(オホホ !)
別の道を通り一旦入り口の方に戻った。トラのショーが午後3時から始まるとのことだったので、ちょっと早目に行って席についておいた。栗はトラや豹を近くで見て大喜び。あやぴーはまーちゃんと一緒にちょっと離れたところに席を取り、二人でキャーキャー遊んでいた。
トラのショーはトラ3匹、ライオン1匹に黒い豹が1匹と豪華キャストではあったが、芸はあまり大したことがなく、「へっ、これで終わり?!」というようなあっけなさだった。動物達同士が仲良くしていることや、調教師に甘えたりしている姿に微笑ましさを感じるショーだった。同じ時期に生まれて一緒に育てられたから仲が良いとのこと。なるほど、そうでなきゃトラとライオンと豹が同じ檻の中でおとなしくしている訳がない。。。
ショーが終わってから、車に戻り、今度は車に乗って動物園を一周した。車から降りてはいけないという地区は水牛ともう一つくらいしかいなかったが、狼のコーナーとトラのコーナーは迫力があった。(何とトラの交尾を目撃。珍しいらしく人だかりができてました。写真を撮っている人も。汗)
気が付くと周りの人がどんどん少なくなっていた。時計を見ると5時過ぎ。最後に大きな池にいた鴨にクッキーの残りをやり、車に戻って動物園を後にした。よく歩いたので最後の方は疲れてしまった。子供達もよく頑張ったこと!
帰りの高速では予想通りあやぴーは爆睡。私もちょっと寝てしまった。まーちゃんとはーちゃんもよく寝たらしい。夜はみんなでうちの近所のピザ屋さんに行った。子連れ同士友達一家と外食するのはすごく久しぶり。とてもとても楽しい一日だった。
11月12日(再会)
今日は水曜日だが約束があるのでポカテラおばあさんの家には行けない。おばあさんには朝のうちにその旨を電話しておいた。ところが家を出たら、フランソワとフランソワのママ、ナタリーにばったり会ってしまった。今日は一緒に遊べないことを告げるとフランソワはがっかりしていたが、仕方がない。幼稚園がない水曜日は平日で唯一ゆっくりと外出できる日なので、予定を入れない日の方が珍しいのだ。。。
あやぴーは相変わらず「魔女の宅急便」に夢中で、この日も私がカンヌの100円ショップのような店で買ったホウキにまたがり、黒猫のジジ役として小さなミニーマウスのぬいぐるみを従えていた。道路清掃員のおじさん達に「かわいい魔女だねぇ。お母さんもどう?」とホウキを手渡してくれたのだが、笑顔で辞退させて頂いた。
久しぶりに電車に乗って、Saint Laurant du Varで降りる。所要時間15分。電車はやっぱり速い!友達と待ち合わせをしているCAP3000に向かった。雨がポツポツ降っていたが、傘をさすほどではなかったので、ずんずん速足で歩く。2年前は友達のHaruさんとぽーりーぬさんとよくCAP3000でお茶したものだった。その時代はあやぴーをベビーカーに乗せていたので、駅からの階段には苦労したものだった。あやぴーはもうベビーカーには乗っていない。ちゃんと一人で歩いてくれる。景色は何一つ変わっていないけどやっぱり時間は経っているのだとしみじみ思った。
ちょっと早めについたのでお店をブラブラ。まだ入ったことがなかったディズニー・ショップに行ってみたが、日本に比べると品揃えが全然少なかった。するとあやぴーが奇声をあげた。張り切りすぎたのかほうきを壊してしまった模様。細い枝がたくさんついたほうきの先が棒から抜け落ちそうになっていた。「だから持って来るなって言ったでしょう!」と私から叱られたのであやぴーはしゅーんとなってしまった。最初は捨てようかと思ったのだが、そうするとまた買わされる羽目になると思い直した。近くのレジのお姉さんにハサミを借りて、持っていた髪の毛のゴムを切り、それで何とかほうきを固定させることができた。あやぴー、拍手喝采。「家に帰るまでは気をつけて使うんだよ。」と言うと、「ママ、ありがとう。」としおらしく礼を述べたあやぴーだった。
待ち合わせの場所に行くと、夏に会った以来の友達がお嬢さんを連れて既に立っていた。お嬢さんが私達に気が付いてくれた。「久しぶり〜!」とあいさつを交わしてから、ランチに行くことに。3ヶ月ぶりの再会なのに、子供たちはお互いのおもちゃを見せあいっこしたりして既に和気あいあい。子連れでも心配のなさそうなピザ屋さんに入ると、お店のお兄さんがお絵かきの紙とクレヨンを出してくれたので、お絵かき大会となった。あやぴーと同い年の友達のお嬢さんは、まだフランスの幼稚園に入って1ヶ月しかしないのに、しかもフランスに来る前にフランス語は全然勉強していないのに、もうアルファベットで自分の名前も書けるので驚いた。その他いくつかアルファベットが書けるところもあやぴーと全く同レベル。フランス語の歌も歌えると言うからすごい!子供が騒がないように気をつけつつ、お互いの近況をガンガンしゃべりながら、食事を楽しんだ。
その後おもちゃ売り場に行くと、クリスマス商戦か既にたくさんおもちゃがあったので、子供たちは大喜びだった。お店ごっこをしたり、キッチンセットでおままごとをしたり。友達の子供はたくさんあるぬいぐるみの中でも何故かセイウチとアザラシに夢中だったので笑えた。
日本から来ているTOSHIさんが合流。みんなで2階にあるカフェテリアに移動してお茶をすることにした。あやぴーはおもちゃ売り場から離れたくなくて大泣きだったが、カフェテリアでは「苺のヨーグルト食べる!」と自らお盆を持つほどの気合いに変わった。
たまたま座った禁煙席が子供の遊び場の近くだったので、子供たちは早速遊び場に移動。大騒ぎしても良い場所だし、目が行き届くので安心。あやぴーのほうきが大きなお姉さんに奪われそうになると、友達のお嬢さんが飛んで来てあやぴーの味方をしてくれた。お姉さんは力ずくでも2人相手ではほうきが奪えないと諦めた様子。二人は安心して車の中に入り、ドライブごっこを楽しんでいた。時々ジュースを飲みに来ていた友達のお嬢さんは汗をかいていた。そんなにまで体を使って遊んでいたのかと驚く。あやぴーはフランス人のお友達もできた様子。夕方まで飽きることなくずっと遊んでくれていたおかげで、大人同士ゆっくりとおしゃべりを楽しむことができた。ラッキー。
帰り道であやぴーにポテトチップスをせがまれた。普段は買い与えないけど、今日は頑張って歩いてくれたから特別に買ってあげることにした。帰りの電車は定刻通りにやってきて、行き同様15分で最寄の駅に到着した。栗がちょうど近所のお医者さんに行っている時間だったので、あやぴーと二人でそちらに寄り、家族三人で家まで一緒に帰ってきた。午後6時でも辺りは真っ暗。冬の足音が聞こえるようだ。
11月19日(冒険の一日)
今日は友達と遊びに行く予定だったが、私が風邪を引いてしまったために急遽キャンセルとなった。たまたまポカテラおばあさんが「具合が悪いなら、あやぴーをうちに連れておいでよ。フランソワも来るから。」と誘ってくれたので、喜んでお願いすることにした。10時頃あやぴーをおばあさんの家に連れて行く。着いたばかりだというフランソワは、居間のソファに座って子供番組を見ていた。「あやぴー、今日はママが病気だから、うちでフランソワとお昼ご飯を食べるかい?」とおばあさんが聞くと、あやぴーは「うん、そうする。」と首を縦に振った。私は「えええ?!」と思ったが、あやぴーもおばあさんもうれしそうだし、そうしてもらえると助かるのでお願いすることにした。「あんたは早く家に帰って寝てなさいよ。何の心配もないから。」と言われたので、コーヒーを一杯ごちそうになって家に戻った。
あやぴーがいないと家がこんなにも静かなのかと驚く。のんびり休養し、お昼は体が温まるものを一人で食べた。あやぴーはちゃんと食べてるかな、いい子にしているかな、、、と思いながら。。。
食後のコーヒーの時間に顔を出そうと思っていたのだが、うつらうつらしてしまい、気が付いたら午後3時になっていた。いくらなんでもおばあさん一人で動き盛りの二人の面倒を見るのは大変だろう。あわてて家を出る。おばあさんの家のブザーをなったが誰も出ないので、テラスの方に回ってみた。ところが誰もいない。もしかしたら近くの空き地で遊んでるのかもと思い、見に行ったがやはり誰もいない。帰り道にあるカラチおじいさんの家のブザーを鳴らした。「おお、TOMO。どうしたんだい?」と言われたので、「おばあさん達来てませんよねぇ?!」と聞くと、おじいさんの顔は私以上に青くなった。「来てないよ。いなくなっちゃったの?それはおかしい。わしも行くから一緒に探そう。」とおじいさんも急いで出てきてくれた。
もう一度ポカテラおばあさんの家のブザーを鳴らしたが、やはり誰もいない。パロラおばあさんもどこに行ったか知らないとのこと。ポカテラおばあさんのお向かいに住むミレイユおばさんに聞いてみると、「出かける音がしたわよ。テラスにいるのかと思ってたんだけど。。。」と教えてくれたので、外出したことが明らかになった。おばあさんのことを信頼しているけれど、今のご時世、いつ何が起こるかわからない。私はもう少し早く迎えに行くべきだったとひどく後悔をしながら三人を探し回った。しかしどこにもいない。。。
探すのをやめてパロラおばあさんの家に行くことにしたカラチおじいさんと別れ、私は一人でポカテラおばあさんの家のテラスにたたずんだ。嫌な予感は全くないが、家に戻ってのんびり待とうと言う心境にもなれない。高台にあるテラスからは遠くが一望できるので、みんなが帰ってくればすぐわかるのだ。
しばらくテラスと階段を行ったり来たりして、やっぱり家に戻った方がいいのかな、、、と思い始めたとき、聞きなれた声が聞こえてきた。三人が戻ってきたのだ!私は猛ダッシュで声の方向に進み、手に花を持ったあやぴーを見つけて、思わず抱きしめた。「タタの家に誰もいないからびっくりしたのよ。町内会中大騒ぎなんだから。(私はポカテラおばあさんのことをタタ(おばさん)と呼んでいるのです。)」と言うと、「マリーズ(おばあさんの友達)の家に行ってたのよぉ。ぶどうもらったから後で持って帰りな!」などとひょうひょうとした様子。らしいと言えばらしいが、全く。。。カラチおじいさんはパロラおばあさんの家から出てきて、「勝手に出かけちゃみんなが心配するじゃないか!」と言ったのだが、「あら、あんたの家に向かってみんなで叫んだのよ。寝てたから聞こえなかったんじゃない?」と逆に責められて、おじいさんはそれ以上何も言わなかった。ともかく一件落着。
大人達が話しているところ、フランソワとあやぴーはずっと小競り合いをしていたのだが、フランソワがあやぴーが手にしていた花をもいでしまい、あやぴーが泣き始めた。そして「もう家に帰る。フランソワとは遊ばない!」と怒り始めた。「そんなこと言わないで、みんなでおばあさんの家に行こうよ。」となだめたのだが、怒りはおさまらない様子。私も家でのんびりしたかったので、みんなにあいさつをして、あやぴーと二人家に帰ることにした。
しばらく二人で遊んでいると、電話がなった。ポカテラおばあさんだ。「フランソワがTOMOに話したいことがあるんだって。」と言って、フランソワにかわった。「あのね、僕あやぴーに謝りたいの。ケンカしたままじゃ嫌だから。これからそっちに行ってもいい?」と言うので、「いいよ、おいで。」と言い、電話を切った。あやぴーにそのことを話すと、「ダメ!フランソワとがもう仲良くしないの。あやちゃんのお花ぐちゃぐちゃにしたから。」と、まだ怒っていた。
カラチおじいさんに連れられてきたフランソワは、ピンクのバラを一輪と、紫色のマーガレットを一本、そして小さなポテトチップスの袋を二つ手に持っていた。「これ、あやぴーにあげたいの。」と言うので、あやぴーの部屋に連れて行ってあげた。怒っていたあやぴーはバラを見るなり、「Quelle jolie
rose! (なんてきれいなバラなんでしょう。)Elle est magnifique !(見事だわ。)」とフランソワに近寄っていった。ものにつられたあやぴーはフランソワを許すことに決め、無事仲直りすることができた。二人が子供部屋で遊んでいると、ポカテラおばあさんがやってきた。子供達もしばらくすると「ポテトチップスを食べる!」とリビングにやってきて、二人肩を並べてオレンジジュースを飲みながらおやつをたいらげた。しばらくするとフランソワのママのナタリーがフランソワを迎えに来た。「タタ(=ポカテラおばあさん)の家に行ったけど誰もいなかったから、ここじゃないかと思ってきたの。」と笑っていた。
帰宅した栗に、今日あやぴーがフランソワと一緒にポカテラおばあさんの家でお昼ご飯を食べたことを話した。実はあやぴーが一人でよその家でご飯を食べるのは、生まれて初めてのこと。ポカテラおばあさんに感謝。ちなみに、ランチのメニューは仔牛のレバー、フライドポテト、トマトサラダ、苺のタルト。あやぴーはレバーは一口食べてそれ以上は手をつけなかったそうで、苺のタルトもパスしたそう。でも、ちゃんと行儀良くきれいに食べていたそうだ。あやぴーの一人外食でビューは無事終了。私の風邪も、午前中ゆっくりできたことと、この行方不明騒ぎで、すっかりどこかに消えてしまったようだ。