あやぴーの成長日記

20048(5)

 

(あやぴーがお誕生日プレゼントに選んだ

オーロラ姫と王子様のお人形)

 

 

 

85(マミーと雷雨とお客様)

87(おじいちゃんとの再会)

811(5才になりました!)

814(プレゼントを買いに行く)

819(イタリア遠征)

821(フランソワとの再会)

826(カステル公園とピザ)

830(のんびり日曜日)

 

 

 

85(マミーと雷雨とお客様)

 

日本から帰ってきてもう5日。ニースへは夜の到着だったせいか、あやぴーは時差ぼけがほとんどなく、初日こそ朝6時半に起きたものの、それ以降は普段通り夜9時にねて、朝7時半に起きるという規則正しい日が続いている。

 

今日は夜にお客様が来るので、朝一番であやぴーとケーキを作った。日本では一度もお菓子作りをしなかったので、ウズウズしていたらしい。到着した次の日にもチョコレート・プリンを一緒に作ったばかり。

 

外では時々稲妻が走り、雷が激しく鳴っている。ケーキ作りの後はおやつを食べたり、食器洗いのお手伝いをしたり、絵を描いたりしながらのんびりと家の中で過ごし、小雨の中、お昼前にパンを買いに行った。

 

あやぴーはキティちゃんのピンク色のレインコートを着て、同じくピンク色の長靴を履き、満足そうにスキップ。パン屋では「久しぶり!バカンスはどうだった?」と女主人に声をかけられたものの、はずかしがって、私の後ろに隠れてしまった。

 

帰り道に、「ねぇ、せっかくだから、ポカテラおばあさんのところに寄って、あいさつしない?」と言ってみると、「イヤ!家に帰る。」と即答された。「お願い。ちょっとだけだから。」と粘ってみたがダメだった。「ママはいつも「ちょっとだけ。」って言って、たくさんおしゃべりするじゃない?だからダメ!」と言うのだ。帰省中は娘の成長をうれしく思っていたが、まさかこんなところに弊害がでてこようとは。。。(汗)

 

仕方ないので家に戻ることにした。お昼ご飯はパン屋で買ってきたトマトとモッツァレラチーズのフーガス・サンドイッチに、トマトサラダ。あやぴーは食後にカマンベールチーズを食べた。くさいチーズが恋しかったらしい。

 

午後も雨が止まなかったので、家の中でのんびり。私はあやぴーに「あともう一回だけだから。」とごまかしながらPCでゲームをした。(なんて言う母!汗&笑)

 

その後、パロラおばあさんの家にあいさつに行った。ちょうどお隣のパトリシアとカリンが買い物に行くところで、おばあさんの家までの道を近況報告しながら一緒に歩いた。おばあさんは私達を見ると大喜びで家に迎えてくれた。広いキッチンに入り、いつものようにおしゃべり。日本のことや家族のことをたくさん聞かれた。おばあさんは私の母や弟にも会ったことがあるのだ。

 

あやぴーは自分でおばあさんの家に来たいと言った割には、ずっと照れていてフランス語を話さず、私がいちいち通訳する羽目になった。黒板とチョークをもらって、しばらく絵を描いていたが、そのうち「もう帰りたい。」と言い始めた。すごい量の雨が降り始めたところだったので、おばあさんは「もうちょっと待っていたら?」と言ってくれたのだが、あやぴーは聞かない。ヒョウかと思うような大粒の雨が大量に降る中、家までダッシュで帰ることになった。5センチ位水が積もっていたのではないかと思う。30メートルもない距離なのに、家に着いた時は洋服がびしょびしょになっていた。傘を持っていたのにもかかわらず。。。

 

栗が帰宅する頃には雨も上がり、太陽が再び見え始めた。二人がお風呂から上がると、ちょうどお客様が到着した。パリに住んでいる高校時代の友人一家がバカンスで南仏に来ているのだ。1年ぶりの再会だったので、お互いの子供の成長に驚いた。

 

お庭でアペリティフを飲み、少しまた雨が降ってきたので、お肉を焼く栗と友達のご主人を置いて、私達は家の中に入り、テーブルの用意をした。友達の子供は10才と8才の女の子達なので、あやぴーのことを可愛がってくれる。あやぴーは久々のお客様訪問に大興奮し、訳のわからない言動を続けていた。回線が一本切れておかしくなったロボットのよう。

 

食事を終えると、子供たちはあやぴーの部屋に行き、大人だけでしばらく歓談した。私と友人の付き合いは高校一年の時からだからもう20年にもなり、夫婦としての付き合いも、もう10年になる。楽しい仲間との時間はあっという間に過ぎ、あやぴーが「そろそろ眠りたい。」と言い始めた。そして、友達一家も帰ることになった。時計を見たら11時過ぎだった。子供たちが眠そうな顔をしていた訳である。

 

 

87(おじいちゃんとの再会)

 

昨晩夢を見たあやぴー。「J’ai pleure parce qu’il y avait une mechante fille.  Elle ne voulait pas me preter des fleurs !」と栗に説明したらしい。お花を貸してくれなかった意地悪な女の子がいたので泣いてしまったという夢なのだが、栗も私も、常々あやぴーの夢に興味を抱いていたので、初めてのレポートにはなかなか感激してしまった。(例え、夢の内容が超現実的で、ロマンのかけらもないものだったとしても。。。笑)

 

今日はお義父さんの家でランチ。お義父さんはあやぴーを見るなり、目尻が下がってしまい、ランチの間中、ずっとそのままの顔だった。

 

弟一家も来た。1ヵ月半ぶりに見る甥のトリスタンは、相変わらず丸くて青い目をしていて、金髪の髪がちょろちょろ生えているだけの栗のような頭をしていた。びっくりするほど大きいので体重を聞いてみると8キロあるという。あやぴーは6ヶ月検診時で7,4キロ。4ヶ月と1週間でそれを超す体重だとは全く驚きである。しかも、体が大きいばかりでなく、よく動く。寝返りもうつし、うつぶせから顔を上げることもできる。両手をつかむと立とうとするのもよくわかる。笑顔を返してきたり、ウウと奇声を発してみたり、なかなかおもしろい。

 

お昼ご飯は、近所のお肉屋さんで買ってきたというローストチキンと、お義父さん特製のラタトゥイユ。このお肉屋さんのローストチキンはいつ食べても本当においしく、久しぶりのラタトゥイユにも感激だった。食後にトマトとアボガドのサラダを食べ、デザートにはアイスケーキを切り分けて食べた。その間、トリスタンはずっとおとなしく椅子に座っていたが、アイスケーキを食べ始めたあたりで泣き出した。おなかが空いたらしい。

 

コーヒーを飲みながら、日本の話をしたり、トリスタンの話を聞いたり、みんなでのんびりとおしゃべりした。あやぴーは戸棚から紙とペンを取り出してお絵かきを始めた。舞台は海。釣り舟に乗った人たちが魚釣りをし、その横でアリエル(人魚姫)がたたずんでいるというなかなかよくまとまった作品だ。みんなから「絵がまたうまくなったんじゃない?」と誉められて、あやぴーは恥ずかしそうに、うれしそうにしていた。

 

お義父さん特製のミ―トソースとラタトゥイユをもらって帰宅。かなり暑いので、しばらく家でのんびりと休んでから、夕方6時頃に歩いて近所のビーチに行った。遅い時間に行ったのであまり混んでいなかった。あやぴーを栗に任せてひと泳ぎ。沖の方に出ても、底が見えるほど水が透明だった。後ろを見ると、あやぴーを背中におんぶした栗が近づいてくる。みんなでしばし沖にいたが、大きな船が港に入ってくるのを見て、急いで岸に戻った。船が来ると大きな波が打ち寄せられるからである。

 

ひとしきり泳いでから、さくっと帰宅。夕飯はお庭のトマトを使ってトマトサラダを作った。ベランダで心地良い風に吹かれながらの夕飯。あやぴーを寝かせてからも、栗と私はワインを飲みながら、チーズを食べ、おしゃべりをしながらゆったりとした時間を過ごした。

 

 

811(5才になりました!)

 

今日はあやぴーの誕生日。彼女が喜んでくれるようにと思い、私なりに一日の計画を立ててみた。午前中は電車に乗ってヴィル・フランシュのビーチに行き、お昼に戻ってきて近所のカフェでランチ、午後はお誕生日ケーキのガトー・ショコラを一緒に作ったり、お絵かきをしたり、お人形ごっこに付き合うというものだ。しかし、あやぴーは言った。「あたし、海には行かなくてもいい。」・・・いきなり計画が崩れ去ってしまった。()

 

あやぴーは自分の部屋に行き、いつものように一人二役をしながらお人形で遊び始めた。「ママは向こうに行ってていいよ。」と言うので、私は家事を始めた。普段と何も変わらない一日。しばらくすると、日本のババから電話がかかってきた。昨日着いたプレゼントをまだ開けていなかったので、一旦電話を切り、あやぴーにババからのプレゼントを渡した。

 

リクエストしたプレゼントは、羽のついた妖精のバービー。あやぴーの大好きなピンクは売り切れだったとかで紫だった。あやぴーは箱を見るなり狂気乱舞の猿踊り。羽をつけてあげると、早速バービーを手にして遊び始めた。「その前にババに御礼言って。」と日本に電話をかけた。御礼を言うや否やすぐに「ママ、ババがママとしゃべりたいって。」と受話器を渡してきた。私が受け取って電話に出ると、ババは「あたし、そんなこと言ってないわよ。」と憤慨していた。あやぴーは一刻も早くバービーで遊びたかったらしく、適当な嘘をついて私に受話器を渡したのだった。全く、、、と思ったが、妖精のバービーをふわふわ宙に浮かせ、うれしそうに遊ぶあやぴーを見ていたら、怒るに怒れなかった。

 

お昼ご飯の時間になった。カフェでランチのはずが、家で納豆ご飯。あやぴーは納豆が大好物で、日本では毎日食べていたのだが、こちらではそういう訳にいかない。日本を離れて以来初めての納豆にあやぴーは大喜びだった。親戚のおばさんが漬けてくれた梅干もおいしいと言って食べていた。

 

食後、お誕生日ケーキを作ろうと言ったら、私が予定していたガトー・ショコラではダメだという。本棚から自分用のお菓子作りの本を出してきて、ペラペラとページをめくりながら「これにしよう!」とあやぴーが指を差したのはパンナコッタだった。。。「パンナコッタはケーキじゃないよ。」と説得してみたのだが、「いいの!これが食べたいの!」の一点張り。仕方ないのでガトー・ショコラはキャンセルしてパンナコッタを作ることになった。本来は一つ一つ小さな容器に入れるのだが、お誕生日ケーキの代わりなので、見栄えがするように大きなガラスの容器に入れることにした。

 

午後は水着に着替えて、カステル公園に出かけた。夏限定の水のシャワーが出ていて、たくさんの子供たちが遊んでいる。あやぴーも輪の中に入り、キャーキャー言いながら水の中を出たり入ったりしていた。ひとしきり遊んだ後は、水着のままで遊具コーナーに移動。周りの子供たちもみんな水着のままで遊んでいた。ロープを持って壁のぼりができるようになったことに、成長したんだなぁと感激。あやぴーはおやつを食べ、ジュースを飲み、またシャワーのコーナーに移動した。私は本を持っていっていたのだが、青い空を見たり、あやぴーのうれしそうな顔をながめていたら、あっという間に時間が経ってしまい、結局1ページも進まなかった。

 

夕方になったので、公園を引き上げ、ポカテラおばあさんの家に寄ってから帰宅した。日本から帰ってきて初めて会ったので、おばあさんはあやぴーが大きくなったことに感動していた。帰り際にパロラおばあさんのテラスにも寄ろうかと思ったら、「SURPRISE(びっくりすること)が待ってるから、早く家に帰った方がいいよ。」と追い返された。何のことだろうと思っていたら、我が家のテラスに紫色の小さな花がびっしり生えた大きな鉢植えが置いてあった。「JOYEUX ANNIVERSAIRE(お誕生日おめでとう)と書かれている。栗だ!時間がなかったので、あやぴーのプレゼントは今日ではなく、今週末に買いに行こうと話していたが、栗なりに何か渡してあげようと思ったらしい。

 

すると、一足先に家の中に入ったあやぴーが「うわ〜、きれい〜!」と叫んだ。急いで見に行くと、大きなバラの花束がある。「ママにとってもお祝いの日だから。。。」と栗が照れくさそうに言った。ベビーピンクのバラと深紅のバラが混ざった花束はとても立派なものでとてもうれしかったが、それ以上に、私のことも思ってくれたことに胸を打たれた。

 

夕飯はあやぴーのリクエストでグリーンサラダ。不思議だがそれが食べたいと言うので仕方がない。栗と私には、ヤギのチーズをトーストの上に乗せたのものを加え、chevre chaud(シェ―ヴル・ショー)というサラダにした。あやぴーにはカマンベール・チーズを小さく切ったものをサラダの周りに盛り付けて。「うわ〜、すごい!ママ、お料理が上手だねぇ。きれいなサラダ!それに、ママのドレッシングが一番好き!」と言うあやぴーの言葉に照れた。グリーンサラダでこんなに喜んでくれるなんて。。。

 

食後はお待ちかねのケーキ。パンナコッタを冷蔵庫から出して、ロウソクを立てようとしたら、プルプルしてはじきとばされてしまった。ど、どうしよう。。。(汗)。「もっと力を入れて!」という栗の言葉に励まされ、ぐいっとロウソクを押し込むと何とか立ち続けてくれた。勢いがあるうちに5本連続で差し込み、火をつけた。栗と私で歌を歌い、あやぴーがロウソクの火を消した。昨年のお誕生日、その前の年のこと、そして、あやぴーが生まれた時のことが走馬灯のように頭の中を駆け巡った。一年一年が過ぎるのはなんて速いんだろう。

 

ベランダから家の中に入り、栗がギターを弾き始めた。「そうだ!」とひらめいて、私は日本で買ってきたピアノの曲集を取り出した。ディズニ―・プリンセスの曲集と「となりのトトロ」の曲集。あやぴーに弾いてあげようと思って買ったものなのだ。キーボードをテーブルにセッティングして弾いてみる。時々間違えたりしたが、あやぴーはとても喜んでくれた。栗も誉めてくれて、私はだんだん弾くことが楽しくなってきた。「もっと、もっと!」と一人で盛り上がってきたところに、あやぴーが「ピアノはもう終わり。あやちゃん、寝る。」と強制終了を宣言。がっくりしたが仕方がない。あやぴーに寝る支度をさせて、ベッドに入れた。

 

あやぴーはこの一年で大きく成長した。ありがたいことに、たくさんの人からの愛情を受けて、心も体ものびのびと健やかに育っている。もちろん、愛情を受けているのはあやぴーだけではない。栗も私も同じである。子供は苦労を上回る幸せな気持ちを親に与えてくれる。また、子育てをしているようで、実は自分自身を育てているような気もする。子供の成長の速さにはかなわないけど、これからもあやぴーと一緒に歩いていきたい。私達を包んでくれる人達に「ありがとう」という感謝の気持ちを忘れずに成長したい。

 

 

814(プレゼントを買いに行く)

 

お義父さんの家で土曜日恒例のランチ。今日は私が運転していった。運転するのは数ヶ月ぶりだったのと、新しい車に乗るのは初めてなのとで少し緊張したが、すぐにリラックスすることができた。運転が楽なこと!今までパワステなしの重いハンドルを握って大きな車を運転していたので、新しい小さな車を運転するのは快適そのものだった。昔の車と違い、ブレーキがさくっと効くので、カックンと止まることが数回あったが、思えば栗も最初はそうだった。何の心配もない。とは言え、免許を取ってもう3年も経つので当り前といえば当り前なんだけど。。。(笑)

 

お義父さん特製のミ―トソースでパスタ。食後はグリーンサラダ。行きつけの市場に、農家の人が朝一番で摘んできたというレタスがあったのだとか。新鮮なレタスはとてもおいしくて、あやぴーもお代わりをしていた。デザートは先週に引き続きアイスケーキ。ところが、あやぴーは「私はヨーグルト!」と言って、アイスケーキを食べなかった。何てヘルシーな子供なんだろう。

 

いつものようにおしゃべりをしながらコーヒーを2杯飲み、新聞を読みだめしてから、お義父さんの家を後にした。今日はあやぴーにお誕生日プレゼントを買う約束なのだ。

 

街中にある大きなおもちゃ屋さんに入る。あやぴーは「お店に行ってからほしいものを決める。」と言って、特に何も決めていなかったので、一つ一つのコーナーをじっくり見て考えていた。そして、オーロラ姫の人形を手にした。『眠れる森の美女』の主役であり、ディズニ―・プリンセスの一員であるオーロラ姫はあやぴーのお気に入り。憧れのロングヘアーなのと、あやぴーが大好きなピンクのドレスを着ているのがポイントらしい。しかし、この人形は顔が大きく、あまりかわいくない。「こんなんだったらバービーの方が全然いいじゃん!」と思ったが、私のための人形ではない。本人の希望どおり、オーロラ姫の人形を持たせることにした。

 

その後、ウロウロと他のコーナーを巡り、結局またお人形のコーナーに戻ってきた。「そうだ!王子様も買わなくちゃ!」とあやぴーが指差した人形は、オーロラ姫同様、奇妙な顔をしているものだった。「これシンデレラの王子様だけどいいの?」と反論してみると、「いいの、いいの。王子様は王子様なんだから。」と諭された。無念。。。

 

「よし、これで終わり!」とあやぴーは満足そうにレジに向かい始めた。栗と私は驚いて顔を見合わせた。「あやぴー、それだけでいいの?もっとほしいものはないの?」と聞いてみたが、「これで終わりだよ。」と言って、振り向きもしない。じゃあオーロラ姫のパズルでも買おうかと一人速足でパズル・コーナーに行ってみると、「パズルはいらないよ!」とあやぴーが追いかけてきた。

 

あやぴーは小さな頃から自分のほしいもの、ほしくないものがはっきりしていて、「せっかくだからもらっておいたら?」と思うようなものも、自分に必要がなければ手を出さない。その代わり、自分で選んだおもちゃとは長く付き合う。物欲が多い私は、あやぴーの姿勢に驚き、そして感心した。栗も「あやぴーを見ていると考えさせられるよなぁ。」と言っていた。まさに。。。

 

あやぴーと栗はその足で家に帰り、私は一人で買い物をしてから家に戻った。あやぴーは早速オーロラ姫と王子様の人形で遊んでいた。良いプレゼントが見つかってよかったね。

 

 

819(イタリア遠征)

 

朝一番の電車に乗って、あやぴーとヴェンチミリアに行った。ヴェンチミリアは国境を越えて一番最初にある街で、フランスからの電車の到着地点でもある。

 

駅を出て、海の近くにある公園を目指すべく、まっすぐ歩いた。最初は小さな子用のコーナーで遊んでいたのだが、物足りないようなので、海の近くにあるもっと広いコーナーに移った。あやぴーが大好きな「ブランコ」があり、早速並んで順番を待った。日本では毎日のように乗っていたブランコ、残念ながらニースの公園にはない。あやぴーは大笑いしながら「もっと!もっと!」と叫び、その後ろで私はあやぴーの背中を押しつづけた。延々と。。。

 

ブランコの後は、高床式になっているようなところで、棒にぶらさがったり、船の遊具で遊んでみたりしていたが、その後で必ずブランコに戻るあやぴー。やっぱり好きなのだ。ニースではブランコで遊べないから、今日は気の済むまで遊ばせてあげようと覚悟を決め、私もあやぴーに付き合った。アジア人が全くいないせいか、最初は人々の視線を感じたが、人懐っこいイタリア人の子供達と交流しながら、楽しい時間を過ごした。

 

お昼前になったので、市場に移動して野菜のチェック。市場にはフランス人があふれかえっていて、みんなここぞとばかり買い物をしていた。果物も野菜もフランスよりずっと安いのだ。もちろん質も良い。栗が「キノコが出ているらしいよ。」と言っていたので探してみたら、生のポルチーニ茸を初めとした、フランスでも見るキノコを置いているお店が何軒かあった。でも1キロ120ユーロ。桃や杏が1キロ1ユーロなのを見た後だったので、躊躇してしまった。ちょっと考えてからにしようと思い、市場を後にした。

 

少し街をぶらぶらしてから、いつも私が友達とランチをするパニ―二・カフェに入った。外のテラスにも席はあるが、あやぴーのリクエストで中で食べた。あやぴーはハムとトマトとルッコラとマヨネーズのパニ―二、私は生ハムとトマトとルッコラのパニーニ。二つに切ってあったので、半分ずつ交換して食べた。途中、あやぴーがガス入り炭酸水が入っているガラス瓶を手にして、それを落としてしまい、床に落ちた瓶が割れるというハプニングがあったが、お店のお姉さんは嫌な顔一つせず、ささっと始末をしてくれた。あやぴーには「ガラスは危ないから、もうちょっと大きくなってから手にしてね。」と注意をしたが、叱りはしなかった。監督不行き届きの私が悪かったのだから。しかし、あやぴーは泣いてしまった。悪いことをしてしまったというのもあるだろうが、ガラスが割れたのが恐かったらしい。

 

ランチの後は、市場で買い物したかったのだが、あやぴーがまた公園に行きたいというので、気を取り直すために公園に行くことにした。お昼時だからか人がだいぶ減っていた。あやぴーは即座にブランコに向かう。あやぴーの背中を押していると、隣になったイタリア人のパパから「お嬢さん、何才?」と声をかけられた。そこから世間話が始まり、私はたどたどしいイタリア語を駆使し、汗をかきながら応対するはめになった。「ブランコ、替わって。」とイタリア人の女の子がやってきた時、まるで救いの女神が来たような気がした。パパさんにごあいさつをして、船の遊び場に移動した。

 

しばらく船の中でおままごとごっこをしていると、自転車に子供を乗せたパパさんがまた登場した。これからお昼ご飯を食べに家に戻るのだそうだ。そしてまた世間話が続いた。パパさんはフランスに引っ越そうかと思っているらしく、子供の教育のこととか、家賃のことなど、色々聞きたかったらしいのだが、あいにく詳しく説明するボギャブラリーが私にはない。「教育?−いいですよ。」「家賃?−高いですよ。」と一言ずつしか答えられないから、諦めて帰ってくれるかと思ったのだが、そうではなく、パパさんはフランス語に切り替えてきた。また話が続いてしまう〜!私は知らない人とあいさつ程度におしゃべりするのは平気だが、話し込むのは結構苦手。悪い人ではないのだが、延々と色々なことを質問されるので、疲れを感じ始めた。「お嬢さん、おなかすいているんじゃない?」「私達はこの後は市場に寄ってニースに帰ります。さようなら。どうもありがとう。」と、「アリヴェデルチ」と「オルヴォワー」を連発して、何とか帰ってもらった。

 

ふぅ、、、と一息ついていると、また子供を連れたパパがやってきた。話しかけられるのが嫌なので、よそを向いていたが、聞こえてきたのはフランス語だったのでちょっと安心。あやぴーが子供に近づき、一緒に遊び始めた。そのパパは紙切れを子供たちの手が届きにくいところに置き、「最初に取った方が勝ちだぞー!」とあやぴーも一緒に遊ばせてくれたので、一気に好感度UP。紙切れゲット作戦の後は、一人が紙切れを隠し、もう一人がそれを見つけると言う紙切れかくれんぼになった。

 

「ニースからいらしてるんですか?」と聞かれたので、そうだと答えたら、彼らもそうだった。公園の前にある浜辺のレストランはいまいちだったよと教えてくれて、それからニースの公園情報、幼稚園のことなど、少しおしゃべりをした。その人はパリ出身なのだが、奥さんがニースの人なのでニースに住んでいるらしく、ニースの人達に溶け込む苦労を語ってくれた。私はあまり感じたことがないのだが、フランス人で他の地方から移動してきた人たちが必ず口にする話題である。「同じフランス人ながら、自分が外国人じゃないかと思う時もある。」というセリフには、思わずくすっと笑ってしまった。私も日本で感じることだから。。。

 

かなり長いこと一緒に遊んだ後、お別れを言って、私達は急ぎ足で市場を目指した。しかし、市場は終わっていた。どのお店も、もう店じまいされた後だった。ショック。。。()

 

仕方ないので、スーパーに寄り、いくつか食材を購入してから駅に向かった。車窓から見える海はとても青くて、家までの30分の間、外から目を離すことはなかった。ニースに着いたら暑いのなんの!ヴェンチミリアの公園は海からの風が吹き、大きな木のおかげで木陰だったため、全然暑さを感じなかったのだ。良い一日を過ごしたな〜と大満足だった。

 

 

821(フランソワとの再会)

 

朝、ポカテラおばあさんから電話がかかってきた。山の家から帰ってきたフランソワが遊びに来ているので、うちに連れて来たいのこと。あやぴーに聞いてみると、うちに来てもらうのではなく、自分がポカテラおばあさんの家に行きたいとのことだったので、おばあさんにその旨を伝え、私達が出向くことにした。

 

フランソワとあやぴーは、照れながらも再会を喜んでいた。ほっぺたにチュッチュとキスするフランス流のあいさつをした後、ソファに座って二人でおしゃべり。あやぴーが大きくなったのと同様、フランソワも背が伸びたようだ。白かった肌はすっかり焼けている。山の家では、パリから来ていた従兄弟達と遊んだり、毎日夕ご飯の後に近所のカフェに出かけてアイスや飴を買ってもらったりして、とても楽しかったそうだ。

 

おばあさんが朗報を発表。9月からフランソワはあやぴーの幼稚園に通うことになった!学年は違うが(フランソワが一つ下)、これからはもっとたくさん一緒に遊べる。あやぴーは自分が年長組になることすらあまり認識していないので、フランソワ転入のことも理解していない様子。でも、実際に幼稚園が始まったら驚くだろう。

 

フランソワ一家は、ニースの中心地にアパートを購入して引っ越していったのだが、緑が多くのんびりとした私達の地区がどうしても忘れられなかったらしく、また、アパートはもういいと一軒家をずっと探していて、ようやく物件が見つかったと聞いたのが6月のこと。銀行の審査や様々な手続きを経て、9月に引越しが決まったそうだ。

 

あやぴーとフランソワはテラスに出ていつものように土遊び。しばらくすると、栗が迎えに来てくれた。お義父さんの家に出かける時間になったので、先においとますることにした。

 

 

826(カステル公園とピザ)

 

お昼ご飯には、あやぴーと一緒にカルボナーラのスパゲッティを作り、アイス・グリーンティーを飲みながらベランダで食べた。外で食べるのは気持ちがいい。食休みをした後は近所のカステル公園に出かけることにした。

 

あやぴーはシャワー・コーナーがあるというのに水着は持っていかないと言う。前回キックボードに乗って、シャワー・コーナーの周りを走っている途中に転んでしまい、両ひじ、両ひざから血を流すというアクシデントがあったのだ。単なるかすり傷ではあったが、本人にとってはショックだったらしい。それで、今回はシャワー・コーナーには行かず、遊具コーナーだけでいいと言うのだ。

 

そうは言っても、実際その場になったら、水に入るに決まっている。こっそりバッグの中に水着とタオルをしまいこみ、おやつや水を持って出発した。

 

前回よりシャワー・コーナーに水がたまっていることを発見したあやぴーは、「ママ、水着、水着!早く水で遊びたいよ〜。」などとジタバタし始めた。「あれ?今日はすべり台で遊ぶんじゃなかったの?」としらんふりしてみたが、あやぴーは「水着持ってきたんでしょ?早く、早く。」と私のセリフは全く無視して、洋服を脱ぎ始めた。

 

自分のお気に入りの水着でなくとも、さらには、私がビキニのパンツの部分しか持ってきていなかろうとも、あやぴーは全く気にせず、パンツ姿になるや否や、「キャ〜ッ!」と叫びながら、シャワーの中に消えていった。夏休みだから普段に比べて人出が多い。あやぴーを見失わないように気をつけるが、動きが速いので大変。

 

あやぴーはシャワーコーナーの端から端まで全速力で走った後、水がたまっている場所に少し座り、その後シャワーから勢いよく出る水を思い切り全身に浴びた後、水しぶきを飛ばして私のところに戻ってきた。訳のわからないセリフが次から次に口から出る。例えば、「黒い大きなお化けがいたの!」とか「しあわせってこういうこと!」とか。なんて答えたらいいのかと私が考えている間に、あやぴーはまたシャワー・コーナーに向かって走って行ってしまった。また同じような一連の動作をした後、水を浴びて戻ってくるということを数回繰返してから、「滑り台のところに行こうよ!」と言って、水着を脱ぎ始めた。

 

タオルであやぴーの体を拭いてから洋服を着せ、遊具コーナーに移動。遊具コーナーは、シャワーのところよりもっと混んでいたため、あやぴーは持参したキックボードでぐるぐる周りを走っているだけだったが、楽しそうにしていた。私は木陰に座り、本でも読もうかと思ったのだが、あやぴーを見失うのが恐くて、本は開かなかった。そよそよと軽い風が心地良かったので、子供を見ているだけでも退屈はしなかった。

 

その後、シャワー・コーナーと遊具コーナーを何度か移動し(その度に水着と洋服の着替え。汗)、シャワー・コーナーでしめくくり。近くの自然食品スーパーで買い物してから、帰途に着いた。

 

早目にお風呂に入り、家を出た。今日はお義父さんと一緒に夜ご飯を食べるのだ。お義父さんの家で夕飯を食べる時は、お向かいにあるワゴン車を改造した屋台風ピザ屋でピザを買って食べると決まっている。ここのはとてもおいしいのだ。私はあやぴーとシェアして食べるのだが、今日はあやぴー、1枚の半分をきっちり食べ上げた。その上、デザートも軽く平らげた。お昼のスパゲッティも私と同じ量食べたし、公園ではビスケットを食べ、家に帰ってきてからグリッシーニやクッキーを食べるなど、すごい食欲。また背が伸びるのかもしれない。少しは太ってくれても良さそうなんだけど。。。

 

 

830(のんびり日曜日)

 

朝早くから栗とあやぴーは庭仕事。カメムシが大発生しているとのことで、処理に追われていたらしい。その間、私は一人でのんびりさせてもらった。お昼は家で。イタリアで買ってきたペンネにお義父さん特製のミ―トソースを混ぜて食べた。壊れたと思っていたエスプレッソマシーンをおそるおそる使ってみたら、普通に動いてくれたので感激。食後のエスプレッソはやっぱりおいしい。

 

しばしお昼寝をしてから、夕方リザーヴのビーチまで歩いて行った。今日は忘れずにマスクとチューバを持って。あやぴーは両腕に浮き輪をつけてあげると、早速水の中に入っていった。最近は私達がそばにいなくても、プカプカ浮いたり、手をかいて前に進んだりと一人で楽しむようになってきた。成長したんだなぁ。。。

 

とは言え、もちろん監視は必要。栗があやぴーを見ている間、私はマスクとチューバをつけて、先にシュノーケリングをさせてもらった。大きな岩の周りに魚がたくさんいたのを確認してから、一度陸に上がり、おやつに持ってきたグリッシーニを一本手にして、再び魚の元へ向かった。手でグリッシ―二をくずしてやると、魚達が集まってきた。小さな子も大きな子もみんな必死に食べている。この辺りの魚は色が地味だが、それでもたくさんに囲まれてワクワクした。グリッシーニをあげ終えてからも、マスクをつけたまま、その辺を泳いだ。長い間水の中にいたので、寒くなってきた。沖にあがり、栗とバトンタッチ。

 

あやぴーは小さな岩の上にまたがったり、私のところに戻ってきたり、ウロウロと遊んでいる。大きな平べったい石を持ってきたので、黒い小さな石を二つ見つけて、目にしてみた。そして、鼻と口をつけたら、いい感じの顔になった。あやぴーは大喜びして、顔となる大きな石をまた見つけに行った。自分でも作ってみたいと言うのでやらせてあげると、栗がシュノーケリングから戻ってきた時には5つ出来上がっていた。どれも個性的な顔だったので、栗が誉めてくれた。

 

私はバスタオルを背中にかけていたが、やっぱり寒い。時計を見ると午後6時半を過ぎていたので、家に帰ることにした。あやぴーはアイスを買って欲しいとねだったが、栗が小銭を持っていなかったので、紙幣をくずすこともないかと買わずに帰って来た。夕飯はざるそば。あやぴーはおそばが大好きなので、喜んでたくさん食べてくれた。

 

 

 

 

 

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