あやぴーの成長日記

20052(5歳半)

 

 

(ニースのカーニバル)

 

 

 

21(幼稚園再開)

22(クレープの会)

25(サント・マキシムのミモザ祭り)

27(初めての美容院)

210(ラピュタごっこ)

211(あやぴーの成長)

213(サン・ラファエルのミモザ・パレード)

214(バレンタイン・デー)

216(ニースのカーニバル)

217(舟盛りランチ)

220(アンラッキー・デー)

 222(雪でお休み)

 223(子供のカーニバルと花合戦)

 227(マントンのレモン祭り)

 

 

 

21(幼稚園再開)

 

下水道の問題は無事解決したらしい。今朝は普通通りに幼稚園があった。ただ、お風呂で転んで肋骨を骨折してしまったというあやぴーの担任の先生は相変わらず欠席しているようだ。今朝は代理の先生もいなかったようで、副担任のブリジットだけだったとあやぴーが話してくれた。

 

いつもの通り、お昼ご飯は家で。牛肉と玉ねぎとブロッコリーの中華風炒め、ごまマヨ・ドレッシングの白菜のサラダ、ご飯、お味噌汁に梅干し。あやぴーは梅干しが大好きで「すっぱ〜い!」と言いながらも私と一緒に必ず食べる。今日は白菜のサラダが一番気に入ったようで、よく食べてくれた。

 

午後一番で再び幼稚園へ。今日はその足でカルフールに買い物に行こうと思っていたので、ショッピングカートを持って家を出たところ、あやぴーが「私が持ってあげる!」と言い、本当に幼稚園まで引っ張っていってくれた。途中でニラニーに会ったのだが、あやぴーを見た瞬間走り出したニラニーの後には続かず、ゆっくりとした速度で歩きつづけていた。自慢気にショッピングカートを引っ張りながら。おそらく本人は「いいでしょう。素敵でしょう。」と思っていたのだろうが、他の人にとってはショッピングカートを持つのはうらやましくも何ともないということがわからないらしい。。。しかし、あやぴーが持つとショッピングカートが大きく見えて、なかなかおもしろい光景だった。

 

買い物を終え、友達から立て続けに入った電話に答えているうちに、お迎えの時間がやってきた。今日もまたダッシュで幼稚園に向かう。途中でフランソワのママのナタリーに会ったので、走るのは止め、おしゃべりしながら幼稚園に向かった。中に入ると、年中組の副担任ロレットが「フランソワは年長組のクラスよ。」と教えてくれたので、二人して上の階に行った。年中組の担任を兼任している園長先生が私達を迎えてくれた。

 

「今日は年長組の代理の先生が見つからなかったから、止むを得ず私が2クラス面倒見ることにしました。」と話してくれた。事前にナタリーから、園長先生は本当は今日は会議があって欠席するはずだったと聞いていたので、欠席どころか年長組の面倒まで見ていてくれたことには感謝だった。「あと2日!木、金と頑張れば、カーニバル休みだから、それまで何とか耐えてくださいね。」と励ましたら、園長先生は笑っていた。

 

 

22(クレープの会)

 

今日はCHANDELEURと呼ばれる日。カトリックのお祝い日らしいのだが、クレープを食べる日としての知名度の方が高い。私が通っているカルチャーセンターで、夕方にクレープの会があると聞いていたので、今日は予定を入れずにクレープの会に備えることにした。

 

あやぴーは10時半に起き、遅い朝食を済ませてから、水彩絵の具でお絵かき。その後、はさみやノリを使って工作。「お昼は家で。昨日みたいなご飯がいい。」というリクエストを受け、今日も和食ランチとなった。ご飯とお味噌汁、梅干し、ちりめんジャコに、昨日同様ごまマヨ・ドレッシングの白菜のサラダ、塩ジャケとゆでブロッコリー。あやぴーはこういうシンプルな食事が大好きなので、とても喜んでくれた。

 

食休みをしてから、あやぴーと一緒にココナッツのパウンドケーキを作った。生地を混ぜるのがなかなか大変そうだったが、頑張ってくれた。パウンド型をオーブンに入れた後は折り紙で遊び、その後身支度をして、焼きあがったケーキをオーブンから出した後に家を出た。ちょっと早いけど、余裕を持って出かけた方が安心。

 

スーパーでちょこっと買い物をしてからカルチャーセンターに行くと、講師を務める予定のおばあちゃん達がもう集まっていて、クレープを焼いたり、カーニバルの揚げ菓子を作っていた。開始時間まで45分近くあったので、参加者は当然まだ誰もいない。受付のジョゼットが、「TOMO !クレープにはちょっと早すぎるわよ。準備中だから外で待ってて。」と言いながら近づいてきた。あやぴーを見ると、「もしかして娘さん?」と驚いた様子で、「ずいぶん大きくなったわねぇ!」と言われた。このカルチャーセンターとのお付き合いは、早いものでもう10年。あやぴーが生まれてすぐにベビーカーを押してあいさつに来たことを思い出した。しみじみ。。。

 

陶芸の先生がいるというので、あやぴーを連れて教室をのぞいてみた。「TOMO !」と先生のミッシェルが驚きながら、温かく迎えてくれた。ミッシェルもジョゼット同様、あやぴーを見てびっくりしている。「こないだ生まれたばかりだと思ったけど、いつのまにかこんなに大きくなっていたのね。」と言っていた。クラスのお邪魔をしては悪いので、軽くおしゃべりをした後は早々に引き揚げる。外に出ると、ご近所のレア・ロイック姉弟がいた。パパのオリビエがやってきて、「あやぴーもここで習い事してるの?」と聞くので、「ううん、習い事をしてるのは私なの。今日はクレープを食べに来ただけなんだ。」と言ったら、笑っていた。

 

そろそろ開始時間が近づいてきたので、オリビエ親子と一緒に会場に入った。前の方の席は既に埋まっていたので、後ろに座る。誰かが「静かに、静かに。」と叫び、クレープの会が始まった。まず、ニース市役所関係のおじいさんからあいさつがあり、その後、ニース料理連合のような会の名誉会長だというおばあさんがクレープやカーニバルの揚げ菓子についての説明を始めた。作り方も話していたので、メモを取っていたのだが、「小麦粉と卵と砂糖と。。。」と材料を聞いたあと、分量を待っていたのだが、分量については説明がなかった。栗のおばあちゃんもこうだったなぁと懐かしくなった。おばあちゃん達は誰も分量など計らない。その日の感覚で様子を見ながら作るのだ。どのくらいが良いかと判断する感覚というものは、一朝一夕で身に付けられるものではない。各々が経験を積みながら、自分の体で習得しないといけないのだ。分量は後で聞けたら聞いてみよう思い、メモ帳を閉じることにした。

 

説明が終わると、いよいよ試食開始。子供達が多いので、てんやわんやの大騒ぎである。あやぴーは、オリビエの息子ロイック(6才)と娘レア(8才)と一緒に、クレープをもらいに行ってくると前方に消えていった。ものすごい押し合いになっているので心配したが、無事クレープをもらえたようで、三人ともうれしそうに食べていた。係の人が、「ちゃんとみんなの分ありますから。押さないで後ろで待っていてください!」と叫んでも、誰も聞いていない。子供達は一旦後ろに引いてもまた前に戻り、「後ろに回してください!」と渡されるクレープがちゃんと後ろにたどりつくことはなかった。。。子供メインだから私は食べなくてもいいやと思っていたのだが、ふと目が合ったカルチャーセンター長の二コルが「トッピング何にする?」と聞いてくれたので、チョコレートとリクエストしたら、すぐに持ってきてくれた。ラッキー。久しぶりに食べるクレープはとってもおいしかった。

 

その後、あやぴーに「カーニバルの揚げ菓子をもらってきて。」と頼んだのだが、「人がいっぱいで嫌。」と言われてしまったので、自分で取りに行くことにした。ガンスと呼ばれる揚げ菓子と、リンゴとブドウ入りの揚げ菓子と二種類お皿に盛ってもらい、席に戻ってきてみんなで食べた。その際、またクレープをもらったので、まだクレープをもらっていなかったオリビエに渡した。

 

陶芸の先生のミッシェルが飲み物係をしていたので、あやぴー用のりんごジュースをもらい、その後、ジョゼットにまたクレープをもらったりして、たくさんごちそうになってしまった。子供達も満足したようで、外に出て遊び始めた。

 

レシピが書かれた紙を配布していたので、二枚もらってオリビエと分けた。レシピを見ると、ちゃんと分量も書かれていた。よかった〜。これで家でも作れる!そろそろ帰ろうかということになり、おばあさん達やカルチャーセンターのスタッフなどみんなに御礼を言って、帰途についた。

 

レアとロイックは自転車に乗っていたのだが、あやぴーはそんなことは気にせずに、二人の後を一生懸命走っていた。その後ろをオリビエと私はしゃべりながら歩く。裏道なので車はほとんど通らないが、それでもあまり先に行かないようにと子供達を注意しながら速足で歩いた。オリビエ達は今夜クレープ・パーティーに呼ばれているとのこと。「そうだ、うちでもクレープをしよう!」と思いつき、卵を買うためにオリビエ達とわかれた。

 

帰宅した栗にクレープの生地を作ってもらい、夕飯を軽くして、食後にクレープを焼いた。まずはあやぴー。ヌテラというチョコレートとへーゼルナッツのペーストを塗った後、くるくる巻いて葉巻のようにして食べ始めた。「クレープ大好き!」と喜んでいる。それから私。自分用に買ったマロンペーストを試してみたら、とってもおいしくて感動。続いて栗。栗もヌテラを塗っていた。その後、私もバトンタッチしてクレープを焼いてみた。フライパンに薄く生地を乗せるのが難しくて、穴開きクレープを何枚か焼いたあと、少しずつ慣れてきてちゃんとしたクレープが焼けるようになった。「おいしかったね〜!」と言いながら何気なく時計を見たら、もう915分!急いであやぴーを寝かせることにした。あっという間の一日だった。

 

 

25(サント・マキシムのミモザ祭り)

 

土曜日と日曜日のどちらかにサント・マキシムのミモザ祭りに行こうと決め、プルニエの「ミモザ祭り」のページを検討(笑)。栗とよく話しあった結果、ミモザで飾った山車のパレードはもう見たことがあるから、前日の土曜日に行くことにした。ディズニーのキャラクター達、子供のおやつ会、そして何よりもパレードをする山車の準備が見れるというのが楽しみ。金曜日の夜にリュックサックに荷物を詰め、準備万端で朝を迎えた。

 

ところが、起きてみて大ショック。雲が立ち込めて今にも雨が降り出しそうな空だったのだ。寒そう。。。せっかくのお祭りなのにとガッカリしたが、それでも行こうと栗に励まされて出かける準備をした。西の方を見ると少し晴れている感じがする。どしゃぶりにならないことを祈って。。。

 

予定通り1時間半でサント・マキシムに到着。ひたすら「Centre Ville(中心街)」を目指して走り、その後海辺に出た。観光案内所があったので、その辺りで車を停める。有料駐車場かと思いきや、看板をよく見ると、有料なのは41日から930日までとのこと。良心的な街だと感心した。車を出ると寒い!少しながら風が吹いているようだ。あやぴー共々マフラーをしっかり首に巻いて、手袋をして、観光案内所に向かった。しかし、お昼休みで閉まっていた。。。(涙)

 

気分を取り直し、お昼ご飯を食べるレストランを選びつつ、海岸沿いの道を散歩した。しばらく小さな公園であやぴーを放牧した後、感じの良さそうな小さなレストランに入ることにした。

 

あやぴーと栗は前菜、メイン、デザートのコースに決め、私はメインとデザートのみのランチコースを注文した。店内はフレンチカントリーのインテリアがとっても素敵だったので、料理が来るまでの間、店内をキョロキョロ見渡してしまった。

 

あっという間に前菜登場。栗は魚のスープ。あやぴーは自家製テリーヌ。あやぴーのテリーヌを一口もらったら、いかにも自家製という味がしておいしかった。付け合せにピクルスやトマト、ゆで卵やグリーンサラダがついていたこともあり、あやぴーはテリーヌを半分ほど残したので、後は私が頂いた。うしし。

 

メインは、栗が鴨肉のロースト、私はPerche(パーチ。スズキ科の魚とか)のねぎ&クリームソース、あやぴーはスパゲッティ・ミートソース。私の魚料理はとってもおいしかった。淡白な味の魚ながら、しっかり塩・こしょうしてムニエルしているので、外側のカリッとした感じが最高。その上に乗っていたねぎ入りのクリームソースとも抜群の相性だった。付け合せは焼きトマトとご飯。ボリュームたっぷりだったが、おいしかったので残さずに食べた。栗も完食。あやぴーだけがスパゲッティを残した。

 

私達のテーブル担当のおばさんから「デザートは?」と聞かれたので、「私はおなかいっぱいなのでいりません。」と答えたところ、「ダメよ。あなたのコースはメインとデザートなんだから。」と責められたので(笑)、あわてて栗と同じようにクレーム・キャラメル(プリン)を頼んだ。残してもいいかと思っていたのだが、自家製のプリンはとってもおいしくて、結局全部食べてしまった(笑)。あやぴーはお子様アイス。一緒についてきたさくらんぼの形をしたキャンディに大喜びだった。コーヒーを飲みながらゆっくり食休み。素敵なお店だったと大満足で外に出た。

 

観光案内所に戻り、ミモザのパレードの山車が見れるというアトリエの場所をたずねた。アトリエは街中ではなく、高速の乗り場の方だと言うので、帰りに寄ることにした。しかし、飾りのお手伝いはできないと思うと言われた。WEBサイトにはそう書いてあったのに、、、とちょっとがっかり。「午後3時からディズニーのキャラクターがやってくるの。その後におやつ会があるからお勧めよ!」と言ってくれたので、キャラクター達が集まる場所を教えてもらい、そちらの方まで歩いて行った。ところが、教えてもらった場所には人っ子ひとりいない。そんな気配も全くない。周りを歩いてみたのだがそれらしきものは何もない。おかしいと思い、もらったチラシをよく見ると、全然違う場所だった。ちょっと〜!(苦笑)

 

もう一度あやぴーを公園に放牧。しばらくすると、ディズニーのキャラクター達が埠頭に登場するとアナウンスが入ったので、私達もそちらに向かうことにした。埠頭の先端に着くと、小さな楽団がジャズを演奏していて、その周りを二人のストリートパフォーマー達がおどけながら歩いていた。

 

予定の3時を過ぎると一台のボートが近づいてきた。プルートが見える!ミッキーもミニーも!あやぴーと大喜びで顔を見合わせたあと、一生懸命手を振った。ボートは船着場に近寄っては離れ、また近寄っては離れという繰り返しで、そのたびに子供達のがっかりする声、ミッキーを呼ぶ声が周りに大きく響いた。

 

ボートがようやく埠頭に到着。ディンゴ、プルート、そしてミッキーとミニーの順でキャラクター達が現れた。パリのディズニーランドから来たそうである。制服を着たボディーガードが3,4人いたのだが、全員胸にディズニーのバッジをつけていたので、彼らもパリから来たのだろう。

 

埠頭から冬休みのために仮設されたアイススケートリンクまで、ミッキーとミニーを先頭に一同大移動。あやぴーはミニーと歩きたいと言って、遅れないように頑張って歩いていた。「写真撮ってあげようか?」と言ってみたのだが、写真はいらないとのこと。後ろからやってきたプルートに頭をがぶっと食べられそうになり、笑っていた。

 

キャラクター達は一旦観光案内所の中に消え、「次はアイススケートリンク!」というアナウンスを聞いた人々はそこを囲むようにして待った。今度はミッキーが一人で登場。サント・マキシム市の市長さんと思われる男性とスケートリンクのテープカットを行なった後、リンクに入って滑り始めた。ミッキーがアイススケートをするのを見たのは初めてだったので、あやぴー共々大興奮。スケートシューズがミッキー仕様なのにも感心した。その後、何人かの子供達がミッキーと一緒に滑り、他のキャラクター達も登場して盛り上がった。あやぴーは食い入るようにその様子をながめていて、「拍手!」というアナウンスが入ると拍手をし、「ミッキーと大声で呼ぼう!」とアナウンスが入ると、大声で「ミッキー!」と叫んでいた。模範的な観衆である。その後、キャラクター達が休憩に入ったので、おやつが並んだテーブルに行き、あやぴーに飲み物とおやつをもらった。たくさんの人だったが、混乱もなく、始終和やかでアットホームな雰囲気だった。

 

喧騒を離れて砂浜を散歩した後、栗が「Tarte tropezienne(サントロペ風タルト)が売っているお店があったから、それを買って帰らない?」と言ってくれたので、「うんうん、そうしよう!」と海沿いにあるタルトのお店に向かった。おいしそう!小さいのをホールで1つ頼んだ。

 

その後、車に戻って、今度はミモザの山車を作っているアトリエを目指した。高速の看板に沿って車を走らせていくと、すぐに目印のマクドナルドがあった。そのロータリー上にサント・マキシム市の倉庫があるらしいのだが、それらしきものが見えない。とりあえず、市の敷地っぽい入口の中に入っていくことにした。倉庫の中には消防車がたくさん並んでいる。「ここは違うんじゃない?」と言ったのだが、栗が「もうちょっと奥に行ってみよう。」と先に進むと、急に駐車している車の数が増え、倉庫の中に黄色いものが見え始めた。アトリエ到着!

 

車を停めて、外に出た。7,8台の大きな山車の周りでたくさんの人が作業している。笑う人、しゃべる人、モクモクと手を動かす人、コーヒーを飲む人、ミモザをひたすら運ぶ人、、、子供からご老人まで、ものすごい人。ものすごい活気。そしてものすごいミモザの量!まるでミモザの森なんじゃないかと錯覚するほどのミモザが山積みになっていた。

 

アトリエの中に入っていく。ほとんどの山車はまだそれほど飾りが進んでいなくて、骨組みだけだったため、どれが何なのかあまりよくわからなかった。しかし、作業している人達と目が合うと、誰もが笑顔を返してくれた。良い雰囲気である。思い切って、目が合った女性にお手伝いさせてもらえないか聞いてみた。すると、最初は驚いた顔をしていたが、「もちろん、もちろん。大歓迎よ。さぁ上にのぼって。」と笑顔で誘ってくれた。あやぴーと二人で上にのぼり、山車に近づく。栗は周りを歩いてくるといって消えてしまった。

 

ミモザを上手に飾るコツを聞いた後、あやぴーと二人で作業を開始した。私達の山車はくまのプーさん。空いている場所に花をつけていると、10才くらいの女の子が来て、「そこは違う花をつける場所なの。ミモザはこっちにつけて。」と教えてくれた。私達は右足の後ろの部分の担当となった。「飾るのはミモザの花だけよ。葉っぱは取ってね。」と言われ、あやぴーも私も花だけ飾るように、そして途中で落ちてしまわないようしっかり飾るように心がけた。あやぴーも真剣そのもの。

 

骨組みだけだったプーさんの足は少しずつ黄色くなり、女の子のおじいさんと思われるご老人が私達のところにやってきて、骨組みが見えるところにミモザを加えたり、手直しをしてくれた。最初はワクワクしながら作業をしていたが、段々背中が痛くなってきた。「楽しいカーニバルの裏には大変な作業があるんですね。今日まで知りませんでした。」とおじいさんに話しかけると、「大変だけど、一年に一回だからね。」とおじいさんは剪定バサミを手にしながら笑った。

 

栗がそろそろ帰ろうと言うので、手にしていたミモザを全て飾ってからお手伝いを終えることにした。クマのプーさんの飾り付けはまだ半分も終わっていない。夜中までかかるかもしれないとみんなが口々に言っていた。

 

帰り道、「TOMOも物好きだなぁ。あそこにいるのはみんな市役所に勤めている人ばかりなんだよ。特別行事は代休が多くもらえたり、メリットがあるから、だからみんな手伝ってるんだよ。」などと水を差すようなことを言うので一瞬ムッとしたが、それでもいいじゃんとすぐに思い直した。カーニバルの山車の準備を見ることなんて滅多にないし、あやぴーも私も花が好きなのでとても良い経験になった。しかも、雨にも降られず、充実した一日を過ごすことができたのだから。

 

夕飯後に食べたサントロペ風タルトは期待を外さないおいしさだった。中に挟まったクリームが全然違うのだ。甘さ控え目で、弾力がある。元祖サントロペ風タルトのレシピには特許があって、法的に守られているものだとお店のカードに書かれていた。ニースにはお店がないのが残念!

 

 

27(初めての美容院)

 

日本では何度も美容院を経験しているあやぴーだが、ニースではまだ美容院に行ったことがない。これまでは、近所に住んでいるフランス人男性がうちに来てカットしてくれたり、栗と私が気が付いた時に軽く髪の毛を切るだけで済んでいた。あやぴーは髪が細い上にくせっ毛なので、多少ミスがあってもそれなりにまとまってくれるから苦労はない。しかし、「目の中に髪の毛が入ると痛くてかわいそうだから、顔の周りはしっかり切るように。」とか、「前髪は思い切り短い方がかわいい。」とか栗は指示が細かいし、あやぴーはあやぴーで、「長い髪の毛になりたいから、切らないで。」と懇願する。周りのフランス人から「せっかくアジア人の血が入っているんだから、やっぱりおかっぱじゃない?」と言われれば、なるほどと思う。段々とみんなのリクエストに応えるのが苦痛に思うようになった。

 

先日、美容室にカットに行ったとき、たまたまそんな話をしたところ、「今度お嬢さんを連れてくれば?」と美容師さんに言われた。美容師のパトリックさんは、ご近所のクリスティーヌ夫婦が10年来に渡ってお付き合いしている方で、クリスティーヌの娘マイリー(3才)も生まれた時から彼に髪を切ってもらっている。彼自身も3才の男の子がいるので、子供に慣れているようだし、何と言っても穏やかな性格で、丁寧にカットしてくれるのがいい。彼なら私がミスしたところも上手にフォローしてくれるだろうと思い、早速予約を入れた。

 

あやぴーには2,3日前から「月曜日の午後は髪の毛を切りに行くからね。パトリックさんという人なんだけど、クリスティーヌとリシャールの友達でマイリーのこともよく知ってるおじさんよ。そろえてもらうだけだから心配しないで。」と何度も言い聞かせ、美容院が好きでないあやぴーも段々とその気になってきてくれた。

 

せっかくだから外でランチをしようと思っていたのだが、「お昼ご飯は家で食べる!」と言うあやぴー。仕方ないので余りものでご飯を作る。冷凍してあったハンバーグを焼き、付け合せはパスタとニンジンのグラッセにした。あやぴーは神崎ゆう子お姉さんが甲高い声で歌う「となりのトトロ」を聞きながらの食事にご満悦であった。とほほ(涙)。食器を洗い、片付けを済ませてから急いで出発。

 

バスに乗って街中へ。早目に着いたので、用事を済ませてから美容室に行った。あやぴーは「ねぇ、パトリックさんってどんな人?」とワクワクしていたのだが、中に入った途端、急に無口になり、もぞもぞし始めた。まずい。。。(汗)

 

まずは髪の毛チェック。美容師のパトリックさんは、あやぴーの髪の毛をくしでとかしながら、静電気を発しやすいタイプであること(栗も子供の頃そうだったと聞いているので遺伝に違いない。)、髪の毛が乾燥しているから、しばらくシャンプーの後はトリートメントをした方が良いことなどを静かに話してくれた。

 

それから髪型の打ち合わせ。あやぴーのリクエストで後ろの髪の毛を伸ばしたいこと、栗のリクエストで目に髪の毛が入らないように脇を切ってほしいこと、前髪が多いのですいてほしいこと、前髪は思い切り短くしてほしいことをリクエストした。「私が前に切ったとき、ちょっと悲惨になっちゃって。。。」と説明すると、「うん、横の髪の毛をバッサリ切っちゃったみたいだね。」と笑われた。

 

「シャンプーする?」とパトリックさんが聞くと、あやぴーは首を横に振った。気持ち良いのにもったいないと思ったが、日本のキティちゃん美容院でもシャンプーだけは絶対拒否だったので仕方がない。「昨晩シャンプーしたばかりなんで、申し訳ないけどシャンプーなしでお願いできますか?」と頼んだ。座席に大きなクッションが二つ敷かれ、あやぴーがその上に乗った。ピエロの刺繍がしてあるケープを着て、不安そうに鏡の中をのぞきこんでいる。私は椅子に座っていようかと思ったのだが、どうにも落ち着かず、パトリックさんの邪魔にならないように気を付けながら背後に立った。

 

いつものようにジャズが流れる静かな空間。気持ち良いハサミさばき。あやぴーの髪型が整ってきた。後ろから見ると、髪の毛の色が私とは違うことがよくわかる。角度によっては明るい栗色に見えることもあって驚いた。軽くブローをして終了。パトリックさんが「約束通り、後ろの髪の毛はあまり切らなかったよ。」とあやぴーに鏡を渡すと、あやぴーは鏡を見ながら確認し、照れた顔で頷いた。子供料金は13,5ユーロ。約1800円。日本の1000円カットより高いが、他の美容院と比べると破格に安い。やっぱりパトリックさんに頼んで良かったと思った。

 

美容院を出ると、「ママ、お茶するって約束だよね。」とあやぴーが言うので、歩行者天国の友達のパン屋に行っておやつを食べた。中途半端な時間だったのでちょうど空いていて、友達のご主人と久しぶりに話すことができた。その後、歩行者天国のブティックでショッピング。あやぴーがよく我慢して付き合ってくれたので、苺のジェラートをごちそうし、バスに乗って家まで帰ってきた。帰宅した栗はあやぴーの髪型を見ると「いいじゃない!」と喜んでくれた。よかった!

 

 

210(ラピュタごっこ)

 

私は風邪を引いて具合が悪かったのだが、昨日は一日家で過ごしたため、今日は午後一番の暖かい時間にあやぴーを公園に連れて行くことにした。まず郵便局で用事を済ませ、それから郵便局の近くの公園に向かった。この日はNATO連盟各国の防衛大臣が集まる会議がニースで開かれていたため、朝からものすごいヘリコプターの音。厳戒な防犯体制が前日から始まっていて、その一環として今日もあちこちの道路がふさがれていたのだが、公園内では全くそんなことを感じさせない普通の午後だった。快晴だったのだが、私はロングのダウンコートを着込み、首元にはマフラーを巻いてと完全防備。日が当たるベンチに腰かけてあやぴーを放牧した。

 

しばらくするとクラスメートのアクセルがおばあちゃんに連れられてやってきた。あやぴーは「アクセル〜!」とアクセルのところに走っていき、二人は仲良くシーソーで遊び始めた。すると、見知らぬ女の子があやぴー達に近づいた。最近あやぴー達のクラスに編入したマエバという女の子だという。三人はキャーキャー言いながら公園内を走り回っていたのだが、ふと立ち止まると、あやぴーがこう言った。

 

「アクセルはシータ。マエバは男の子。私はロボット。ロボットと言っても大きなロボットよ。私が前を歩くから、二人は手をつないで私の後を歩いて。」

 

あやぴーが今熱中している「天空の城ラピュタ」の一シーンを再現したいのだと私はすぐにわかったが、アクセルとマエバは当然訳がわからない。二人は「何それ?」とあやぴーに聞いた。しかし、あやぴーは「いいから、そうやって遊ぶの!」と言うだけで、答えない。三人は決められたように歩き始めた。あやぴーは一生懸命手を広げて大きなロボットの歩き方を真似し、その後ろを二人の女の子達が手をつなぎ、くすくす笑いながら歩いた。その後三人はヤシの木が生い茂る場所に到着し、そこでも更にラピュタごっこが繰り広げられていた。公園内を一周してはヤシの木、また公園内を一周してはヤシの木というのが2,3回繰り返された後、とうとうアクセルとマエバは遊具コーナーに逃げてしまった。あやぴーも飽きたのか、二人に続いて遊具コーナーで遊び始めた。

 

そろそろ私の限界が来たので、公園を後にすることにした。帰りに自然食品スーパーで買い物をし、花屋に寄ってチューリップのブーケを買った。ここのお姉さんはとっても優しくて、あやぴーと大の仲良し。今日も良い香りがする水仙を1本プレゼントしてもらって大喜びだった。

 

(しかし、この晩に食べたザワークラフトにあたったのか、胃腸風邪の菌をもらってしまったのか、私は夜中から嘔吐に苦しむ羽目となった。涙)

 

 

211(あやぴーの成長)

 

明け方から始まった私の嘔吐は午前いっぱい続いた。吐いていない時はムカムカする胃と戦いつつも、フラフラで3秒と立っていられない状況だったため、最初はあやぴーのベッドで横になり、絵を描いたり、一人で人形遊びをするあやぴーを見ていた。しかし、どうにも辛くなってきたので、自分のベッドに戻ることにした。「ママ、向こうのベッドで寝てくるね。」と伝えると、「私もママと一緒に行きたい。」と言うので、二人して寝室に移動した。

 

時々トイレに駆け込み、しばらくこもった後、げっそりとした顔でベッドに戻る私をよそに、あやぴーは一人でおとなしく絵を描いていてくれた。昔だったら、具合が悪くても延々と本を読まされたり、おままごとにつきあわされていただろうが、今のあやぴーは違う。一人遊びができるだけでなく、「ママ、大丈夫?」と言っておでこに手を当ててくれるなど、病気の私を気遣う優しさも出てきた。成長に感謝である。

 

しばらくするとお昼になった。ご飯と切干大根の煮物が残っていたので、料理をしないで済んだのは幸運だった。食べものの匂いを嗅ぐのは辛かったからだ。しかし、切り干し大根の煮物は温かい方がおいしいだろうと思い、匂いが鼻にこないように気をつけて温めてから、小皿に盛った。おにぎりの素が混ざっているご飯は中くらいのお皿によそい、小さなしゃもじを添えてテーブルに乗せた。焼き海苔、そしてサランラップを切って乗せたお茶碗も並べた。「自分でおにぎり作って食べれる?」とあやぴーに聞くと、「うん、大丈夫だよ。ママは寝ててね。」という優しい返事をしてくれた(涙)。しかし、一人ではかわいそうだろうと思い、リビングのソファに横になってあやぴーを見ていることにした。

 

あやぴーはご飯をお茶碗に乗せると、サランラップごとご飯を握り、サランラップを広げて丸くなったご飯を取り出し、焼き海苔を巻いて、ちゃんとおにぎりを作って食べ始めた。たまたま昨日、一緒におにぎりを作って食べたからご飯が余っていたわけなのだが、教えておいてよかったと心から思った。

 

「あやぴー、ちゃんと一人でおにぎりを作って食べれるなんて、本当に偉いね。」と誉めると、あやぴーはうれしそうにまたおにぎりを作って私に見せてくれた。切干大根の煮込みにも喜び、お代わりをしてくれた。しかし、あやぴーの笑顔がいつもの笑顔ではないことはよくわかっていた。心配しているのを見せまいとする様子がいじらしく、具合が悪いことを申し訳なく思った。

 

お昼を過ぎても、嘔吐は一向に良くならず、とうとう職場の栗に電話をかけ、なるべく早く退社してもらうようにお願いした。電話ついでに、明日会う予定だった友達にもキャンセルの電話を入れた。楽しみにしていたのに残念。。。

 

飲まず食わずでひたすら寝ていたら、とうとう吐くものがなくなったようだ。吐き気がおさまるとちょっと元気になった。とは言え、まだ何も口にしない方が良いと思い、帰宅した栗に家事の指示を出し終えると、寝室に入って、そのまま朝まで眠った。

 

夜は友達がうちでご飯を食べることになっていたのだが、私は体調不良で欠席。昨日作っておいた肉じゃがと、下味をつけておいた鶏肉を栗に焼いてもらい、ご飯を炊いて、インスタント味噌汁を飲みと、フランス人の男二人(プラス小猿一匹)で和食ディナー。あやぴーは夜ご飯の間もとても良い子にしていたそうで、ずいぶんしっかりしたものだと栗と二人で感心した。

 

 

213(サン・ラファエルのミモザ・パレード)

 

昨日は通常の3分の1位の量ではあったが、普通の食事をすることができた。今朝起きたときには熱も下がっていて、元気もあり、何と言っても天気が良かったので、サン・ラファエルのミモザ・パレードを見に行くことにした。ニースから高速に乗る。BGMはいつも決まったCD 。まずは日本から持ち帰ってきた童謡CDをかけ、それが終わると「ファントム・オブ・ザ・パラダイス」のサントラ。予想通り1時間ほどでサン・ラファエルに到着した。いつも駐車する場所に行くと、今日も空いていたのでそこに車を停めることにした。

 

ものすごい風!しっかり踏ん張っていないと吹き飛ばされてしまいそうな勢いである。遠くに見える海にはあちこちに白い波が見えた。強風が吹いている証拠である。「寒い!寒い!」と震えながら海岸通りに向かった。お昼を過ぎていたので、昨年のミモザ・パレードの時にもランチをしたHOTEL EXCELSIORのカフェに入った。屋根がついているテラス席に座る。ここなら風を避けながら日光浴を楽しめると栗も喜んだ。

 

まだ胃が本調子ではないので、普通の料理ではなくクロックムッシューを頼むことにした。付け合せをフライドポテトにするかサラダにするか聞かれたのでサラダを頼むと、あやぴーもクロックムッシューがいいと言った。付け合せはポテト。栗はクロックムッシューの上に目玉焼きが乗ったクロックマダムとフライドポテトを注文した。飲み物は1リットルのガス入りミネラル・ウォーターとハウスワインの赤をハーフで。

 

クロックムッシューは栗が作ったものの方がおいしいという結論。あやぴーは半分でギブアップし、フライドポテトばかり食べていた。私は最初は全部食べられないと思ったのだが、ゆっくりと食べているうちに、いつのまにかお皿が空になっていた。赤ワインもしっかり飲んでいたので、栗にさすがだと笑われた。しかしデザートはパス。栗と一緒にエスプレッソをもらうことにした。具合が悪い時はコーヒーを飲みたいと思わないので、復調していることを再確認。うれしかった。

 

それにしても風が強い。空を飛んでいた鳩は前に進まず、横に流されていたし、突風が吹くたびに、屋台から売り物の風車が四方に飛び散り、道行く人が拾ってあげていた。「まだ時間があるからもう一杯コーヒーを頼んでテラスで休まない?」という栗の意見に頷いた。ゆっくりと日の光を浴びた後、ようやく重い腰を上げてカフェを後にした。

 

海岸通りを歩き、スタンバイしている山車を見に行った。「ミモザ」と銘打っている割にはミモザの量が少ない。先週見て来たサント・マキシムのミモザ山車とは雲泥の差である。「こんな強い風じゃあ、ミモザを飾ってもすぐに飛んで行っちゃうからじゃない?」と栗が言った。確かにそうかもしれない。。。

 

座席があるコーナーでコンフェッティと呼ばれる紙ふぶきを無料配布していたので、栗とあやぴーがもらいに行き、その間私は場所取りをした。スピーカーとスピーカーの間のうるさくなさそうなところ。あやぴーはすぐに紙ふぶきの袋を開け、隣の女の子達に投げていたので、あっという間に全部なくなってしまった。栗の袋を開けたいと言ったのだが、もう少し待ってもらうことにした。パレードまでまだ30分もあるから。。。

 

予定通り午後3時きっかりにパレードが始まった。テーマは「ブラジル」。フランスでは今年は「ブラジル」の年なのだとか。サッカーボールやフルーツ、コーヒーなどブラジルをイメージした山車の間を、リオ・デ・ジャネイロから到着したばかりだと言う華やかな衣装をまとったブラジル人ダンサー達が踊りながら練り歩く、、、はずだったのだが、強風のせいでそれどころではない。ダンサー達は頭に乗せた羽飾りを抑えるのに必死で、風に負けず前に進むだけで精一杯のようだった。力強いパーカッションやカポイエラのパフォーマンスに励まされ、一生懸命踊るダンサーも数名いた。私達の周りはそんなダンサー達に励ましの声援を送る観客ばかりだったせいか、よくダンサー達が立ち止まって、特別に踊りを見せてくれた。

 

サン・ラファエルのミモザ・パレードが楽しい理由は、山車に乗った人たちが紙ふぶきを大量に持っていることだと思う。それを容赦なく観客に投げつけてくるのだ。ミモザも時々渡してくれるが、紙ふぶきの投げ方は半端じゃない。だから、観客も遠慮なく応戦する。真剣勝負なのだ。我が家はあやぴーが早々に紙ふぶきを使いきってしまったため、ボンブと呼ばれるムース状の紐が飛ぶスプレーを吹きかけてみたり、「すみません。コンフェッティ下さい!」と笑顔で頼んで、手の平に乗せてもらったところで、それをそのまんまくれた人の顔に投げつけたりした。(大体3倍にして返されることが多かったが。。。)

 

相変わらず風が強い。あちこちで投げられた色とりどりの紙ふぶきが宙に舞って、桜吹雪のようにきれいだった。各々の山車が3周したところでパレードは終了。横の人たちとおしゃべりしたり、後ろにいた子供達を前に呼んであげたり、たくさんもらったミモザを周りに渡したり、今年も和気あいあいとしたお祭りを楽しむことができて本当に良かった。栗もあやぴーも私も紙ふぶきまみれになっていたが、心は晴れ晴れとしていた。

 

パレードの一向は会場を街中の広場に移して踊りを続けるということだったが、私はあまりにも寒かったので、「カフェに入ってお茶しよう!」と栗に訴えた。道にはものすごい量の紙ふぶきが落ちていて、それを子供達が一生懸命拾っていた。私もビニール袋を取り出して、集め始めたのだが(あぁ、貧乏性。笑)、せっかく人が集めているものを栗がガキ共とのバトルにガンガン使うので、「自分で使う分は自分で拾ってよ!」と戒めた。

 

歩いているうちにサロン・ド・テを見つけたので中に入った。暖房がうれしい・・(涙)。コートを脱ぐと、ぱらぱらと紙ふぶきが落ちたので、笑ってしまった。私だけではなく、栗もあやぴーも。そして、他の人も。店内を見回すと、ミモザの枝を持っている人ばかりで、床のあちこちに紙ふぶきが落ちていた。なんとなくホッ。。。(笑)

 

私は最初ケーキを食べる気満々だったのだが、まだ胃が受け付けないような気がして、ホットココアで我慢することにした。ピッチャーに入って出てきたホットココアは、おいしくて量もあり、大正解。おかげで体が温まった。あやぴーはミントのシロップを水で薄めたMenthe a l’eau(マンタ・ロー)。車の中に戻ってから、あやぴーがシロップと水を混ぜるマドラーを勝手に持ち帰ってきてしまったことに気が付いてびっくりした。心の中でごめんなさいとお店の人に謝った。。。

 

渋滞を上手に避けながら無事高速の入口まで進み、ニースに着いてからは久しぶりに海岸通りを走った。この道が私は大好き。ニースに住んでいてよかったといつも思う場所なのだ。今日は夕焼けがとてもきれいだったから、余計にうれしかった。

 

家に着くと、テラスの色々なものが倒れていたり、落ちていたりした。ニースでも風が強かったのだろう。お風呂に入ろうかと洋服を脱ぐと、またまた紙ふぶきがパラパラと落ちた。楽しかったパレードの思いがけないおみやげに、あやぴーと顔を見合わせて笑った。

 

 

214(バレンタイン・デー)

 

友達にランチのお誘いを受けたので、電車でアンティーブに行った。ちょっと早目に着いたので、公園であやぴーを遊ばせてから待ち合わせ場所へ。無事メンバーが集合した後、二人の友達がお気に入りだという素敵なブラッスリーに向かった。前から話を聞いていて一度行ってみたいと思っていたので、「ランチするならここにしたい!」とお願いしていたのだ。

 

ブラッスリーのオーナーは友達の顔を見ると、「こんにちは!」と言いながら出てきて、自ら席まで案内してくれた。大人5名、子供3名、計8人のにぎやかなランチ。黒板に書かれた料理はどれも魅力的で迷ったが、隣のおばあさんが食べていた本日の料理「仔牛のブランケット(ホワイトソース系の煮込み)」がおいしそうだったので、全員ブランケットに決まった。子供達は飲み物、お料理、アイスがセットになったお子様コース。あやぴーは「お肉じゃなくてハムが食べたかったのに。」とブーブー言っていたが、自分でナイフを持たせると、わしわし食べ始めた。途中でお肉を飛ばしてしまうというハプニングはあったが、思ったよりよく食べてくれたので良かった。仔牛のブランケットはあっさりしたソースと柔らかいお肉がおいしくて、野菜も優しい味で、胃が心配な私もたくさん食べることができた。「盛り付けがきれいで味も抜群」という評判のデザートは、たくさん種類があって迷ってしまったため、私は盛り合わせというのを頼んだ。洋なしのタルト、マンゴーのムース、ベリーのムースと三種類のケーキが味わえて大満足。素敵な盛り付けに感動してしまった。

 

子供達はアイスについてきたピラピラ飾りをかんざしのように髪の毛に差して遊び始めた。お店の人からキャンディーをもらって大喜び。お店の中を行進し始めたときは焦ったが、全体的にはそれほど騒ぐこともなく、おとなしく遊んでいてくれたような気がする。空いたテーブルに腰かけてお絵かきしたり、折り紙をしたり、手紙を書いたり。まゆちゃんは7才だけあって字を書くのも絵を描くのも上手で、はきはきしたお嬢さん。お人形のようにかわいい妹のみおちゃんは年が小さいながらもなかなかおもしろいキャラを爆発。お店の人たちは口々に子供達が可愛いと誉めてくれて、子供達は子供達でお店の人になつき、とても良い雰囲気だった。おかげで大人もおしゃべりを楽しむことができ、思いのほか長居をしてしまった。

 

お店を出た後、子供達が公園に行くと盛り上がっていたので、まだ時間もあることだしと付き合うことにした。あやぴーはコートを脱いで長袖Tシャツ一枚で走り回り、おちびのみおちゃんもお姉ちゃん達にしっかりくっついて遊んでいた。バカンス中なので子供がたくさんいたが、広い公園なのであまり気にならない。段々日が暮れてきて、寒くなってきたので、そろそろ切り上げることにした。あやぴーはとても名残惜しそうだった。

 

帰りも電車で。栗が駅まで迎えに来てくれた。楽しい一日を過ごしたこと、女の子達がとてもかわいくて良い子達だったことを話すと、栗もとても喜んでくれた。「そうそう、うちには関係ないけど、今日はバレンタインらしいね。レストランに若いカップルがいて、男の子が彼女に赤いバラをプレゼントしてたんだよ。」と報告すると、「うちには関係ないって、そんなこともないよ。」と栗が言う。「いや、関係ないよ。だって、もう何年も何ももらってないし。別にいいんだけどね。」と私が答えると(フランスではバレンタインは恋人間の行事で、男性から女性にプレゼントする方が主流なのです。)、栗が「毎年花をプレゼントしてるじゃないか!」と怒り出した。「なに言ってんの?もらってないよ。」「いや、あげてる。」「もらってない。」「あげてるってば!」と押し問答をしているうちに家に到着した。

 

家の中に入ると、赤いバラのシンプルなブーケがテーブルの上に置かれていた。「今回は奇をてらわずに、オーソドックスな花にしたよ。」と栗がつぶやいた。信じられない!!!これまで、「バレンタインはモノを買わせようというお店の作戦にすぎない。」と断言する栗の気持ちを尊重したいこともあり、お祝いはなくても構わないと思っていたのだが、花束をもらったらやっぱりとてもうれしかった。どうもありがとう!そう栗に言うと、「だけど、なんだかんだ言って毎年花束をあげてるじゃん。」とまだ言うので、「もらってないよ。」「あげてるってば。」「本当にもらってない!」「一度なんか一つに選べなくて、二つも花束を買ったことがあったよ。」「それは出会って最初の年でしょ。私が言いたいのはここ数年ってこと。」「その後も買ってるよ。」「買ってないってば。」と言い合いは続いた。あやぴーはそんな私達のことは気にせず、「きれいなバラだね〜!」と喜んでいた。

 

さて困った。「バレンタインは祝わない」と勝手に思い込んでいたので、買い物をしていない。冷蔵庫には卵とヨーグルトくらいしかない。私はお昼ご飯を食べすぎて全然おなかが空いていないのだけど、バレンタイン・スペシャルディナーはどうしよう・・(汗)。食料棚の中をゴソゴソと探ると、真空パックに入った崎陽軒のシウマイが見つかった。これだ!ご飯を炊いて、お味噌汁とサラダでも作ればよい。案の定、シウマイが大好きな栗とあやぴーはとても喜んでくれた。良かった〜。お母さん、ありがとう!

 

 

216(ニースのカーニバル)

 

午後から友達親子とカーニバルへ行くことにした。その前に腹ごしらえ。ランチが安いと評判の最近オープンした日本料理店に行った。12時ちょうどだったからか一番乗り。4人席に腰掛けると、日本人の女性の方がメニューと突き出しを持ってきてくれた。噂のランチは、突き出し、お味噌汁、お茶が付いて11ユーロ。いくつか種類がある。それ以外のコースも15ユーロ、17ユーロとお値段控え目。友達は水曜日の日替わりランチ「鮭いくら丼」、息子のルイ君には牛丼ランチを注文した。私はお寿司ランチ。あやぴーはかっぱ巻きが食べたいと言うので単品でお願いした。

 

明るい店内はオーナーを始め、皆さん日本人の方ばかりで、ほっとする雰囲気。日本人の会社員らしき方達もたくさんいらしていた。11ユーロ(1500円弱)でのランチというのはニースではかなり破格なお値段で、接客係の女性の方が「うちは安いんですよ〜。」と強調する気持ちがよくわかった。その辺のカフェでランチをしても同じ位、もしくはそれ以上する。その値段で和食が食べられるなんて願ってもないこと。

 

突き出しはひじきの煮物。うれしい〜!(涙)。あやぴーも私もあっという間に平らげた。お寿司はまあまあ。でも、11ユーロという値段を考えると十分納得できる内容ではあった。あやぴーはかっぱ巻きが気に入ったようで、2皿目のお代わりをしていた。私のお味噌汁も喜んで飲んでいた。店内には次々と客が入り、席がどんどんうまっていった。

 

トイレを済ませ、カーニバルへの着替えをし(と言っても、あやぴーは既にドレスを着ていたので、ルイ君と私だけ。)OVNIとニュースダイジェストをもらい、お店の皆さんにあいさつしてお店を出た。今度は違うランチを食べにまた来ようと思う。11ユーロというのはやっぱり魅力的!

 

まだ時間があったので、歩行者天国にある友達のパン屋さんに行った。食後のコーヒーを飲むことにしたのだ。友達は細いのによく食べる。ランチに鮭いくら丼を食べ、ルイ君が残した牛丼も平らげたのだが(暴露してゴメンね。笑)、「私はケーキ食べますよ。」と頼もしいお言葉。そう言われたら私も引き下がるわけにはいかない。二人とも「PETIT